第30話 灰も油も絶対数が全く足りない。

二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

 足りない足りない足りない。まあああったく足りない。

 現状で並行してやっている事といえば、陸路では中浦-多比良と横瀬-川内の関所の廃止。(EUみたいな感じ?)

 商人の往来を増やすためだが、小佐々とは寄り親寄り子に近い存在。関銭はもともとないに等しい。

 ただ、海路においては大島、蛎浦の帆別銭を全廃した。これは大きい。
 もちろん、中浦や太田、面高や横瀬に寄港してくれる商人や旅人に限定してだが。

 旅人は銭を落としてくれるし、産物や土地の良い噂を(悪い噂も)広めてくれる。

 小佐々の殿様には石けんの試作品ができてすぐに見せにいった。

 同時に大村の殿様や近隣領主との盟の話、横瀬の南蛮船の話、殖産興業による仏教徒の不満解決諸々を話して快諾をいただいたのだが……。

 どうやらお膳立てが必要らしい。

 大村は小佐々はもちろん沢森と比べて大身だ。

 沢森主導であれば、大村の盟主としての威厳もないし、実際にあくまでも・・・・・大村主導でないと、南蛮船誘致のためのポルトガルの信頼獲得にはいたらない。

 要するに、大村を盟主と仰いで、十分に採算のとれる生産体制の確立と、格安での納入が条件になるだろう、との事なのだ。諸勢力との盟に関してはその後でもかまわない。

 南蛮貿易の優遇措置に関しては、関の廃止で納得するだろう。

 貿易商人の出入りやバテレン、信者の行き来も自由にする。もともと政教分離政策でいくつもりだし、教会やセミナリオも自由につくってもらって構わない。支援もする。

 わざわざ苦労して、移住する人はいないはずだ。石けんは、六十升の油で約千四百四十個できる。

 灰は一斗で約三千三十七個分の原料となって、原価の単価は約五文。実際には工賃や諸経費がかかるから~十文だ。

 原材料費も許容範囲内なんだが、量が全く足りない。いっそのこと富裕層限定にして、一個百文とか二百文で売ろうかな?

 ばあちゃん、どうしよう。

「あたんまえ(当然)さ、そげんぎょうさん(そんなにたくさん)、おき(灰)のあるもんね! (あるわけない!)そいに(それに)灰も肥やしになるけん、百姓はただやったら嫌がるさ」

「そいから(それから)油にしたっちゃ(しても)、あんまい(あんまり)使わんけん、店にもそげん(そんなに)置いてなかろ? 大村でもいっぺんに買うとは難しかっちゃなか? 博多とか上方にいかんば。(行かないと)」

 おき、懐かしい! 昔本当のばあちゃんに
「武、まっとおきば(もっとおき・・を)持ってこんば寒かばい」と言われて、

 五右衛門風呂から運んだ記憶がある。
(ここでいうおき・・、とは完全な灰ではなく、熱は持っているが燃えていない赤色の木→灰の現在進行形の物)

 ああ、そういえばそれが面倒くさくて、掘りごたつの中にそのまま木を放ればいいじゃん! と思ってやったら、後から大惨事!(ボヤ!! )

 じいちゃん、ばあちゃん、おやじ、おふくろに、もれなくビンタされた記憶がある……黒歴史だ!

 いや、横道にだいぶそれたが……さてどうする。殖産部門は忠右衛門なんだが、石けんに関しては急いでやらないといけないから、だいぶ介入している。

 個人で材料を運んだり売ったりするのは限界があるなあ。薪や木炭を買ってもいいけど、欲しいのは「灰」なんだ。

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