我ら

天下百年の計?

第721話 『ヌエバエスパーニャ出兵論と新しい薬の話』

天正十三年十月十二日(1584/11/14) 海軍省内 「イスパニアの勢を、ふつと(完全に)消し去るべきではございませぬか?」  こういう議論が海軍内の若手将校の間で公然とされるようになったのは、第二次対イスパニア戦争勝利後の事である。一度...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第173話『鋼鉄艦とベッセマー転炉。蒸気機関の改良と800トン級2隻建造へ』

嘉永七年一月二十四日(1854年2月21日)   現在の大村藩の造船所の利用状況は、下記の通りである。  零号ドック(ポルトランド・長さ62m幅21.5m深さ6m)……修理用。 壱号ドック(長さ122.5m幅25m深さ8.4m)壱(半分)…...
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第170話 『江戸表にてプチャーチンと幕閣』

嘉永六年十月二十六日(1853年11月26日) 佐賀城 「よし、それで大村家中とはつつがなく、渡りをつけた(交渉した)のだな?」 「はは。大村家中は既に時津から伊木力村までは完工しております。我が家中としましては、伊木力から喜々津を経て、三...
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第718話 『三個師団と三個艦隊。汽帆船の艦隊編成へ』

天正十三年六月二十九日(1584/8/5)   陸軍に関しては北方は小樽に、印阿国はケープタウンとカリカットに駐屯地を設営して地域の防備と運営にあたる事となったのだが、三個師団の増強はそこまで時間はかからなかった。  小樽、ペトロパブロフス...
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第169話 『次郎を呼べよ』

嘉永六年九月二十四日(1853年10月26日)  「それで讃岐様、琉球はいかなる仕儀に御座いましょうや」 「うむ、なんとか大村家中の御助力のお陰で面目を保つ事ができた。然れど以後如何いかが致すかは、よくよく考えねばならぬ」  讃岐とは島津家...
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第717話 『肥前国(州)陸海軍と大日本国陸海軍』

天正十三年五月二十二日(1584/6/30) 肥前州庁舎  大日本国陸海軍は、いわゆる肥前州陸海軍である。  各州の州軍はそのまま大名の私兵が運用される事になっているが、装備や規模、練度や士気の面で国軍よりはるかに劣る。州は独立国に等しい権...
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第716話 『朝鮮出兵の話』

天正十三年四月十三日(1584/5/22)  「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」  李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となっ...
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第166話 『江戸城での弁明とプチャーチンの来航』

嘉永六年七月十八日(1853年8月22日) 江戸城 御用部屋 「して次郎左衛門、此度こたびの江戸参府ならびに登城におよんだ儀については、あえて言うことも無いかと思うが、つくづくと(じっくりと)話してもらうぞ」  次郎は呼び出され、江戸城御用...
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第165話 『公儀からの質し状と登城命令』

嘉永六年七月三日(1853年8月7日) 大村政庁 「また、でございますか」 「……まただ。次郎、お主がJantje(オランダ語のヤンチェ……やんちゃの語源とする説あり)をやらかすから、こうなったのだぞ」  純顕すみあきはいたずらっぽい顔をし...
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第164話 『幕閣と親書の受領。至善丸へのスクリュー艤装』

嘉永六年五月二十三日(1853年6月29日) 江戸城 「なんじゃと! ?」  近習から書状を受け取り、読み上げた老中首座の阿部正弘は驚きの声を上げた。ペリー来航の知らせから城内は緊迫しており、そんな中で、幕閣を驚愕きょうがくさせる出来事があ...
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第712話 『大日本国銀行』

天正十二年十一月二日(1583/12/15) 肥前国庁舎  最上義光に送った質問状については、予想通りの回答がきた。要するに単なる軍事訓練であり、他領への侵攻の意図はまったくない、という事である。  真偽のほどは別として、純正は念のため、義...
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第163話 『次郎vs.ペリー 日本の事情とアメリカの事情』

嘉永六年五月二十日(1853年6月26日) 浦賀沖 サスケハナ号艦上 「これは心強い。よろしくお願いいたす」  栄左衛門はそう言って、純顕と次郎の一行とともに改めてペリーに向き直る。日本側は純顕、次郎、香山栄左衛門の三名で、アメリカ側はペリ...
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第162話 『サスケハナ艦上にて対峙する』

嘉永六年五月二十日(1853年6月26日) 浦賀沖 「提督、奴らはどうするでしょうか」  ブキャナンがペリーに尋ねると、ペリーは葉巻をふかしながら静かに言う。 「ふむ。琉球の件があるので慎重に行動しなければならないが、臆することはない。奴ら...
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第711話 『最上の馬揃えと商人の動き』

天正十二年九月十八日(1583/11/2) 新政府庁舎  武田州……清水湊8万貫 徳川州……大浜湊10万貫 浅井州……小浜湊7万貫 里見州……館山湊9万貫 畠山州……七尾湊8万貫 大宝寺州……酒井湊6万貫  各州から港湾整備の予算申請が出た...
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第160話 『威嚇と応戦-ペリー来航前哨戦』

嘉永六年四月十九日(1853/5/26) 琉球  ブキャナンは、周囲を見渡しながら状況を確認しようと必死になった。ペリーも同様に冷静さを失わず、素早く判断を下す。 「状況は? 負傷者はいるのか?」  ペリーはブキャナンに命じて被害状況を確認...
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第159話 『一触即発! 琉球にて』

遡る事嘉永六年二月十九日(1853/3/28)  鹿児島城 「おお! これは肥前の宰相、太田和次郎左衛門殿! お会いしとうござった!」  少し|慇懃《いんぎん》無礼気味に見えるが、次郎はそれを感じつつも低姿勢で応対する。 「はは。英明なる豊...
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第709話 『瓶詰めの開発と琉球州顛末。琉球国か琉球州か』  

天正十二年六月十六日(1583/8/3) 諫早城  「ところで忠右衛門。その後缶詰はどうなっている?」  純正は唐突に忠右衛門に尋ねた。  忠右衛門は14年前に真空ポンプを使って実験をして以来、純正から缶詰の開発を依頼されていたのだ。  し...
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第708話 『琉球州誕生か』

天正十二年四月二十六日(1583/6/16) 諫早城  前回の会議で決まった新政府の歳入を調べ上げた。補助金を支払った残りの純粋な歳入だ。  小佐々州……553,346貫 織田州……219,912貫 武田州……76,758貫 北条州……74...
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第707話 『財政と琉球領土編入問題』

天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎  「そ、それは、あまりにも無体ではありませぬか? 我らから四割もお取りになるとは」  一人ではない。全員がそう言って場が騒然となった。信長は黙って目をつむり、聞いている。 「では一つだけ...
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第706話 『一応の決着。その後の新政府会議』

天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎   数度による肥前国内での協議の上で、大日本国新政府の会議に臨む純正であったが、いくつもの懸念があった。  ・越後奥州問題 ・財政問題 ・大日本国憲法への批准  参加大名は小佐々純正、織...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第11話 『卒善中郎将の掖邪狗(エキヤク・ヒエシエコ)』

2024/6/12(水) 15:00 九州大学 「昨日なんで休講だったのかな? ねえ、誰か先生の連絡先知らないの?」 「知らねー。だってあの先生、嫌いじゃないけど、あんまり人付き合い得意そうじゃないだろ?」 「確かに。明日も休講なのかな?」...
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第154話 『石油精製法その弐』

嘉永五年十月二十九日(1852/12/10)   予想通り、次郎が提案して純顕が長崎奉行を通じて幕府に上書した内容は、おおむね受諾されたが、純顕の関与は却下された。当然といえば当然の結果である。  こちらは意見を聞いただけで、幕政に参画せよ...
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第705話 『越後と残りの奥州』(小佐々家中会議)

天正十二年閏うるう一月十一日(1583/3/5) 肥前国庁舎   本当に小佐々が全部の金を出すのでいいのか?  何か良い方法はないのか?  純正は戦略会議室のメンバーを集めての会議の中で、想定問答を行った。  来るべき新政府の会議における、...
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第153話 『公儀からの質問状』

嘉永五年八月十八日(1852/10/30) 大村藩庁 「然さて次郎よ、この、ごほっ……長崎奉行の志摩守(牧義則)殿からの書状じゃが、どうにも公儀から問いただすようにとのお達しのようじゃ」 「殿、大事ございませぬか? 誰かおらぬか! 俊達先生...
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第152話 『五島沖の事故。嘉永五年との別段和蘭風説書』

嘉永五年七月二十三日(1852/9/6) 五島沖  平戸、壱岐対馬、天草、五島と何度も試験航海を曙丸は繰り返していた。 「主機は順調にございます! スクリューも滞りなく動いておりまする」 「艦橋了解」  機関長からの報告である。  試作のス...
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第703話 『南常陸・南下野・東上野・下総の統治』

天正十一年十二月二十六日(1583/1/19)  新政府暫定庁舎会議室  純正は北条と先の将軍義昭の悪巧みを公表し、その後始末として減封としたことを全議員(大名)に伝え、新政府内においては合議の上、一年間の参加資格の停止処分とした。  停止...
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第702話 『公方の京都帰還と北条の減封、佐竹と宇都宮』

天正十一年十二月二日(1582/12/26)  小田原御所 「嫌じゃ嫌じゃ! 何ゆえ余が官を辞して上洛し、信長と純正に頭を垂れねばならぬのだ!」  新政府からの通達を聞いた義昭は、書状を破り捨て、激昂げきこうしている。  新政府の情報を探り...
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第149話 『浦賀と朝廷』(1852/4/20)

嘉永五年三月二日(1852/4/20) 浦賀湊みなと  シュッシュッシュッシュッ、ガシャンガシャンガシャンガシャン……。  幕府の命を受けて次郎たちは浦賀湊で停泊し、使者を待っている。湾内には幕府が建造した晨風しんぷう丸をはじめとした小型の...
天下百年の計?

第701話 『氏政と。久しぶりに?純久ぶち切れる』

天正十一年十月二十九日 夜 在京大使館(小佐々事務所)<純正> 「ささ、まずは一献」  俺は氏政に酒を勧め、叔父さんは氏規や家老の板部岡江雪斎に勧めている。 「忝かたじけのうございます。では、ご返杯を」  氏政も上機嫌で、俺に杯を返してくる...
天下百年の計?

第697話 『本能寺の変』(1582/6/21)

天正十一年六月二日(1582/6/21) 京都大使館   織田信長をはじめとした旧来の新政府の面々に加え、北条からの使者を諫早に迎える事が出来たのは大きかった。氏規も江雪斎も小佐々の国力と軍事力に度肝を抜かれ、すっかり新政府の一員としての考...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第143話 『横瀬参号船渠と七ツ釜四号船渠並びに幕臣報告書』(1851/12/20) 

嘉永四年十一月二十八日(1851/12/20)   次郎は2号ドックが8月に完成した後、新たに予算を計上した。  ・横瀬村(横瀬浦)に3号ドック(長さ156.5m幅28.78m深さ8.4m工期4年)、七ツ釜村に4号ドック(長さ158.4m幅...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第695話 『花の大諫早』(1582/2/26)

天正十一年二月四日(1582/2/26) 豊後府内  翌日、一行は駅馬車に乗り、陸路で諫早に向かう事となった。 「真まことや(そう言えば)、お主が岐阜に来ることはあっても、わしが赴く事はなかったの。これが初めてではないか?」 「然様さように...
転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル

第141話 『蝦夷地開発の上書と小曽根乾堂』(1851/11/6) 

嘉永四年十月十三日(1851/11/6)  江戸城 「伊勢守殿(阿部正弘)、蝦夷の伊豆守殿(松前崇広)より上書が来たとか。随分と真剣なお顔でござるが、如何いかなる内容だったのでござろうか」  牧野忠雅は、険しい顔をしながら書類を見ている阿部...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第694話 『新政府議員の諫早紀行』(1582/2/21)

天正十一年一月二十九日(1582/2/21) 堺 「純正め、また面妖な船を造りおって」  信長は聞こえない程度の小さな声で呟いた。  多くの商人や労働者で賑わう堺の湊には、見たこともない形をした新造船を見ようという見物人が大勢集っている。 ...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第693話 『天然痘ワクチンと北条氏規』(1582/1/29)

天正十一年一月六日(1582/1/29) 純アルメイダ大学内研究室  大学の研究室では様々な分野に分かれて研究がなされている。  医学の分野に限って言えば、新薬の開発やワクチンなどだ。純アルメイダ大学の第一期卒業生である楢林朔玄さくげんは、...
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第139話 『蒸気缶と工作機械。台場造成と海軍伝習所』(1851/9/19)

嘉永四年八月二十四日(1851/9/19)  この月の17日に、上野俊之丞が亡くなった。陽気で明るく、ムードメーカー的な存在で、年齢を感じさせない気さくな性格は、誰からも好かれていたのだ。  葬儀はしめやかに行われた。上野彦馬は14歳。五教...
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第138話 『造船計画』(1851/7/30)

嘉永四年七月三日(1851/7/30) <次郎左衛門>  「ああそれから、掘削の人夫は松代の領内の者を使っても良いが、蒸留は絶対に土地の者を雇ってはならぬぞ。絶対にじゃ。越後と出羽の油田も買いあされ」  俺は考えられうる油田を全部買いあさる...
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第691話 『ヌルハチ』(1581/12/12)

天正十年十一月十七日(1581/12/12) 「そうか、ヌルハチが一統したか」 「は、今は足場固めをしているようですが、直に他の女直へも勢力を拡げようとするでしょう」 「うむ。張居正はいかがだ? 持ち直しそうか?」 「それは未だわかりません...
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第137話 『松代藩と松前藩。ソルベイ法とアンモニア』(1851/7/3) 

嘉永四年六月十五日(1851/7/3)  松代城  松代藩領内の浅川油田では調査の結果、油井として産出が認められたのは十八カ所で、産出量の見込みは一つの油井で1日平均1石7斗3升との事であった。精製すれば約三分の一が灯油となる。  そのまま...
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第688話 『貨幣政策と度量衡、明の陰り』(1581/4/14) 

天正十年三月十一日(1581/4/14) 南近江 暫定新政府庁舎  庁舎の会議室は和室ではなく洋室である。  上座に純正が座り、官位の順に並んでいる。窓から差し込む光が重厚な木製のテーブルを照らし、各大名が座る中、財務大臣の太田屋弥市が立ち...
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第687話 『大阪城その後。東玄甫の健康診断と検疫システムの拡充』(1581/3/11) 

天正十年二月七日(1581/3/11) <純正>  困った……。重要な事。重大な事を思い出した。大阪城だ新政府だと言っていたが、4年後に近畿地方で大地震が発生するんだ。世に言う天正大地震。マグニチュード8以上の超大型地震。  地震が起きれば...
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第133話 『継電器と隼人と幕府と佐賀』(1851/3/5) 

嘉永四年二月三日(1851/3/5)  精|煉《れん》方 理化学・工学研究室  一昨年の三月に電信機の公開実験に成功し、新たに送信距離の限界という課題に直面したブルークと宇田川興斎は、その距離を延ばすための試行錯誤を繰り返していた。 「先生...
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第132話 『薩摩からの手紙。ゴムと隼人と産物方』(1851/2/3) 

嘉永四年一月三日(1851/2/3) 師走の候、丹後守殿(大村純顕)におかれましては益々ご清祥の事とお慶び申し上げ候。※下に超訳あり。  未だ見知らず(会った事もない)、また申し入れず(手紙のやり取りもない)候と雖いえども、先般、御家中が一...
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第685話 『大日本政府、初年度予算(負担金)と電池』(1581/1/4)

天正九年十一月二十九日(1581/1/4) 肥前国 純アルメイダ大学 医学部研究室  東玄甫は解剖台の上のカエルに向かって立っていた。手に持っているメスの1本は切断用、もう1本は固定用だ。カエルの足を慎重に切り開き、筋肉を露出させる。  人...
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第131話 『幕府のその後と2号ドックと2番艦。江戸四人衆』(1851/1/3)

天正九年十月二十三日(1580/11/29)  工房の中は工具の音と共に、試行錯誤が続く中での緊張感が漂っていた。加工職人は金属の短冊状の板を慎重に扱いながら、曲げて筒状に成形する作業に取り組んでいる。 「この金属板をしかと丸めることができ...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第684話 『注射器の開発と北条・イスパニア・ポルトガル』(1580/11/29)

天正九年十月二十三日(1580/11/29)  工房の中は工具の音と共に、試行錯誤が続く中での緊張感が漂っていた。加工職人は金属の短冊状の板を慎重に扱いながら、曲げて筒状に成形する作業に取り組んでいる。 「この金属板をしかと丸めることができ...
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第130話 『条件』(1850/12/2) 

嘉永三年十一月十七日(1850/12/2) 江戸城御用部屋 上の間 「なに? では何を望むのだ?」  正弘が聞く。 「御老中様、我が家中といたしましては蒸気船の技を供し、その代わりに『大船建造の禁』を廃して頂くことを求めております」  次郎...
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第683話 『柳とキナと百三十万二千九百貫』(1580/10/23)

天正九年九月十五日(1580/10/23) 「松庵先生、また一緒に研究を進めましょう」  東玄甫は診療所の裏庭で宇田川松庵に声をかけた。宇田川松庵は雷酸水銀を発見した化学者で、科学技術省の職員である。庭には何度も使用された柳の木がそびえてい...
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第682話 『上杉家の処遇と新しい政庁』(1580/11/18) 

天正九年九月十五日(1580/11/18)  大同盟合議所 「ああそれから大膳大夫殿、上杉はいかが相成りましたかな?」  純正は別に勝頼を弾劾するつもりもなく、上杉の去就など眼中になかった。奥州や関東の服属大名と同じだ。他の加盟国は小佐々の...
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第681話 『大日本政府樹立に向けての第二回会議』(1580/10/23)  

天正九年九月十五日(1580/10/23)  大同盟合議所 「内府殿。つかぬ事をお伺いするが、蝦夷地の蠣崎ならびに奥州の大浦と安東、常陸の佐竹に下野の宇都宮が、小佐々の御家中に服属を申し出て、それをお認めになったというのは誠にござろうか」 ...