大日本国から世界へ 第740話 『台湾総督府』 天正十六年十一月三十日(1587/11/30)台湾総督府 純正が台湾への入植を始めたのは今から21年前、永禄十年の1567年であり、信長との同盟を結ぶ前の肥前の一大名に過ぎない頃であった。 当初は入植者の原住民による殺害事件などの悲惨な... 2024.09.11 大日本国から世界へ
天下百年の計? 第738話 『李氏朝鮮第14代国王宣祖への謁見』 天正十六年十月一日(1587/11/1)九州地方 対馬県 厳原港 「これはこれは関白殿下、斯様かように何もないところにお越し頂き、この義調よししげ、光栄の至りにございます」 厳原の港でそう答えるのは、対馬宗家17代当主であった宗義調である... 2024.09.05 天下百年の計?
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第211話 『下手人とその波紋』 安政四年二月二十三日(1857/3/18) 大村藩庁『天諭攘夷じょうい義の誓い』 我ら天諭攘夷義士同盟は、ここに大村家中丹後守純顕並びにその一派に対する襲撃の所以を明らかにせん。 其その一、外夷いとの交易を推し進め、我が国の神聖なる土地... 2024.08.27 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
天下百年の計? 第733話 『北常陸県、那珂湊にて三大名と』 天正十六年二月二十五日(1587/4/2)北常陸県 那珂湊 湊御殿 那珂湊は下野国那須郡から常陸国を貫流して太平洋に注ぐ那珂川の河口部に位置し、水戸などの同河川流域と海路を結ぶターミナルとして栄えていた。 とは言っても、規模で考えれば堺... 2024.08.17 天下百年の計?
天下百年の計? 第730話 『肥前国内行政機構再編制』 天正十四年七月十六日(1585/8/11) 諫早城 純正は毛利家への仕置きと併せて、肥前国内の行政機構と、大日本国内での小佐々領内の呼称について改称・改編を行った。 まず、小佐々家の統治下にある全ての所領を肥前州とした。海外領土も全てで... 2024.08.09 天下百年の計?
天下百年の計? 第727話 『毛利輝元、小早川隆景、吉川元春』 天正十四年四月二十四日(1585/5/23) 諫早城 <小佐々純正> ……さて、困った。 困ったというよりも、いま問題は起きていないんだけど、将来的にもしかしたら問題になるかもしれない、という課題で頭を悩ましている。こうなったのは、自分... 2024.07.31 天下百年の計?
天下百年の計? 第726話 『上知か転封か減封か』 天正十四年三月二十五日(1585/4/24) 京都 「お久しゅうございます治部少輔じぶのしょう(純久)殿」 「おお、これは……直江殿、これはこれは……十年以上、天正の初め以来にござろうか」 肥前国の庁舎と新政府の庁舎は近い。 そのため純... 2024.07.29 天下百年の計?
天下百年の計? 第725話 『奥羽越三州同盟』 天正十四年二月二十四日(1585/3/25) 出羽国 置賜郡 米沢城 場内は殺伐とした雰囲気でありながらも、一つの目的を持って|怱々《そうそう》たる面々が集まっている。 南部大膳大夫だいぜんのだいぶ信直、斯波民部大輔みんぶのたいふ詮直あ... 2024.07.28 天下百年の計?
天下百年の計? 第724話 『会合衆の世界進出と九州五傑』 天正十四年一月十五日(1585/2/14) 堺 「そう、それが最も難し事なのだ」 会合衆の議論は連日続き、白熱していった。 千宗易(利休)の提案に多くの者が興味を示す一方で、実現に向けての課題も浮き彫りになっていた。 山上宗二は腕を組... 2024.07.25 天下百年の計?
天下百年の計? 第722話 『フェリペ二世の焦りと欧州情勢』 天正十三年十一月十四日(1584/12/15) スペイン マドリード王宮 スペイン王フェリペ二世は苛立ちの極致であった。 6年前、1578年6月にヌエバエスパーニャ副王の艦隊が壊滅して以降、副王の更迭ならびに内政の拡充を行ってきた。海軍... 2024.07.22 天下百年の計?
天下百年の計? 第720話 『セバスティアン一世の治世と駐ポルトガル肥前国(大日本国)大使館』 天正十三年九月九日(1584/10/12) リスボン王宮 「宰相よ、今、肥前国との貿易収支はどうなっている?」 宰相は書類に目を落とし、慎重に答える。 「陛下、現状ではかろうじて収支が0の状態です」 「……そうか。かろうじて、か。一時... 2024.07.19 天下百年の計?
天下百年の計? 第717話 『肥前国(州)陸海軍と大日本国陸海軍』 天正十三年五月二十二日(1584/6/30) 肥前州庁舎 大日本国陸海軍は、いわゆる肥前州陸海軍である。 各州の州軍はそのまま大名の私兵が運用される事になっているが、装備や規模、練度や士気の面で国軍よりはるかに劣る。州は独立国に等しい権... 2024.07.15 天下百年の計?
天下百年の計? 第716話 『朝鮮出兵の話』 天正十三年四月十三日(1584/5/22) 「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」 李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となっ... 2024.07.14 天下百年の計?
天下百年の計? 第714話 『大日本国政府非加盟国の食糧事情』 天正十三年一月二十七日(1584/3/9) 岐阜城 「殿、筑前守様(羽柴秀吉)、お越しにございます」 「通せ」 岐阜城の謁見の間において秀吉を出迎えた信忠は、諫早で学んでいた頃の面影を残しつつも、為政者としての威厳が備わりつつあった。 ... 2024.07.12 天下百年の計?
天下百年の計? 第713話 『第一回国際天文学会が開催される』 天正十二年十二月十五日(1584/1/27) 諫早城天文台 特設会場 「さて皆様、ここに、第一回国際天文学会が開ける事にこの上ない喜びを感じます。今回は皆様と新たな論文の発表とあわせて大いに意見を交わし、さらなる天文学の発展につなげましょう... 2024.07.11 天下百年の計?
天下百年の計? 第712話 『大日本国銀行』 天正十二年十一月二日(1583/12/15) 肥前国庁舎 最上義光に送った質問状については、予想通りの回答がきた。要するに単なる軍事訓練であり、他領への侵攻の意図はまったくない、という事である。 真偽のほどは別として、純正は念のため、義... 2024.07.10 天下百年の計?
天下百年の計? 第711話 『最上の馬揃えと商人の動き』 天正十二年九月十八日(1583/11/2) 新政府庁舎 武田州……清水湊8万貫 徳川州……大浜湊10万貫 浅井州……小浜湊7万貫 里見州……館山湊9万貫 畠山州……七尾湊8万貫 大宝寺州……酒井湊6万貫 各州から港湾整備の予算申請が出た... 2024.07.08 天下百年の計?
天下百年の計? 第710話 『琉球国の処遇と港湾インフラ』 天正十二年八月三日(1583/9/18) 新政府庁舎 「さて方々、此度こたびの言問に入る前に、此この間あった琉球国との仕儀に付いてお知らせを致したく存ずる」 純正は先日行われた琉球国との交渉の顚末てんまつを報告した。事後報告ではあるが、情... 2024.07.07 天下百年の計?
天下百年の計? 第708話 『琉球州誕生か』 天正十二年四月二十六日(1583/6/16) 諫早城 前回の会議で決まった新政府の歳入を調べ上げた。補助金を支払った残りの純粋な歳入だ。 小佐々州……553,346貫 織田州……219,912貫 武田州……76,758貫 北条州……74... 2024.07.03 天下百年の計?
天下百年の計? 第707話 『財政と琉球領土編入問題』 天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎 「そ、それは、あまりにも無体ではありませぬか? 我らから四割もお取りになるとは」 一人ではない。全員がそう言って場が騒然となった。信長は黙って目をつむり、聞いている。 「では一つだけ... 2024.07.02 天下百年の計?
天下百年の計? 第706話 『一応の決着。その後の新政府会議』 天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎 数度による肥前国内での協議の上で、大日本国新政府の会議に臨む純正であったが、いくつもの懸念があった。 ・越後奥州問題 ・財政問題 ・大日本国憲法への批准 参加大名は小佐々純正、織... 2024.07.01 天下百年の計?
天下百年の計? 第705話 『越後と残りの奥州』(小佐々家中会議) 天正十二年閏うるう一月十一日(1583/3/5) 肥前国庁舎 本当に小佐々が全部の金を出すのでいいのか? 何か良い方法はないのか? 純正は戦略会議室のメンバーを集めての会議の中で、想定問答を行った。 来るべき新政府の会議における、... 2024.06.29 天下百年の計?
Uncategorized 第704話 『純正の三職推任と第一次港湾整備計画。もう色々と面倒臭いから、全部うちからの借款にして先行投資しまくろうか』 天正十二年一月十九日(1583/2/11) 肥前国庁舎 <純正> 前々から、えーっと天正元年(1572年・作中では改元が1年早い)からずーっと言われてきた事。やっと受ける事にした。面倒くさい事この上ないが、実質新政府のトップなんだから、期... 2024.06.27 Uncategorized
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』 第9回 『大官彌勇馬と邪馬壱国の国際情勢』 正元二年六月二十五日 邪馬壱国 方保田東原宮処かとうだひがしばるのみやこ 「申し上げます! 彌勇馬みゆま大官様、お戻りにございます!」 兵士が大きな声で叫び、邪馬壱国大官である彌勇馬将軍の帰国を知らせた。ドタドタドタと宮殿正面の庭を歩いて... 2024.06.26 『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
天下百年の計? 第702話 『公方の京都帰還と北条の減封、佐竹と宇都宮』 天正十一年十二月二日(1582/12/26) 小田原御所 「嫌じゃ嫌じゃ! 何ゆえ余が官を辞して上洛し、信長と純正に頭を垂れねばならぬのだ!」 新政府からの通達を聞いた義昭は、書状を破り捨て、激昂げきこうしている。 新政府の情報を探り... 2024.06.24 天下百年の計?
天下百年の計? 第700回 『街道、馬車鉄道、鉄道、湊』 天正十一年十月二十九日 政府庁舎 本能寺の変が、変とならずに乱で終わり、政府庁舎では引き続き会議が行われていた。 「方々、先だって決められた街道と湊みなとの整え、遊技場(競馬・賭博・宝くじ)を設ける儀にござるが、まずは街道を整える策を論じ... 2024.06.21 天下百年の計?
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第695話 『花の大諫早』(1582/2/26) 天正十一年二月四日(1582/2/26) 豊後府内 翌日、一行は駅馬車に乗り、陸路で諫早に向かう事となった。 「真まことや(そう言えば)、お主が岐阜に来ることはあっても、わしが赴く事はなかったの。これが初めてではないか?」 「然様さように... 2024.06.15 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第691話 『ヌルハチ』(1581/12/12) 天正十年十一月十七日(1581/12/12) 「そうか、ヌルハチが一統したか」 「は、今は足場固めをしているようですが、直に他の女直へも勢力を拡げようとするでしょう」 「うむ。張居正はいかがだ? 持ち直しそうか?」 「それは未だわかりません... 2024.06.11 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第690話 『公方と朝廷と北条』(1581/6/17) 天正十年五月十六日(1581/6/17) 小田原御所 小田原御所とは、逃亡してきた義昭のために氏政が建てた仮初めの御所である。史実でも小弓公方だ古河公方だと、よくわからない関東公方がいたが、義昭は名実ともに小田原公方となってしまったのだ。... 2024.06.10 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第688話 『貨幣政策と度量衡、明の陰り』(1581/4/14) 天正十年三月十一日(1581/4/14) 南近江 暫定新政府庁舎 庁舎の会議室は和室ではなく洋室である。 上座に純正が座り、官位の順に並んでいる。窓から差し込む光が重厚な木製のテーブルを照らし、各大名が座る中、財務大臣の太田屋弥市が立ち... 2024.06.08 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第134話 『魚油・干鰯の増産と藩士続々』(1851/4/16) 嘉永四年三月十五日(1851/4/16) 江戸城御用部屋 上の間 江戸城には緊張感が漂っていた。 大村藩主純顕あきと家老の次郎が数名の幕閣と対峙じしている。老中首座である阿部正弘が静かに口を開いた。 「大村丹後守殿、本日はお越しいただき... 2024.06.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第687話 『大阪城その後。東玄甫の健康診断と検疫システムの拡充』(1581/3/11) 天正十年二月七日(1581/3/11) <純正> 困った……。重要な事。重大な事を思い出した。大阪城だ新政府だと言っていたが、4年後に近畿地方で大地震が発生するんだ。世に言う天正大地震。マグニチュード8以上の超大型地震。 地震が起きれば... 2024.06.07 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第685話 『大日本政府、初年度予算(負担金)と電池』(1581/1/4) 天正九年十一月二十九日(1581/1/4) 肥前国 純アルメイダ大学 医学部研究室 東玄甫は解剖台の上のカエルに向かって立っていた。手に持っているメスの1本は切断用、もう1本は固定用だ。カエルの足を慎重に切り開き、筋肉を露出させる。 人... 2024.06.05 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第682話 『上杉家の処遇と新しい政庁』(1580/11/18) 天正九年九月十五日(1580/11/18) 大同盟合議所 「ああそれから大膳大夫殿、上杉はいかが相成りましたかな?」 純正は別に勝頼を弾劾するつもりもなく、上杉の去就など眼中になかった。奥州や関東の服属大名と同じだ。他の加盟国は小佐々の... 2024.06.02 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第681話 『大日本政府樹立に向けての第二回会議』(1580/10/23) 天正九年九月十五日(1580/10/23) 大同盟合議所 「内府殿。つかぬ事をお伺いするが、蝦夷地の蠣崎ならびに奥州の大浦と安東、常陸の佐竹に下野の宇都宮が、小佐々の御家中に服属を申し出て、それをお認めになったというのは誠にござろうか」 ... 2024.06.01 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第679話 『北条と奥州』(1580/8/7) 天正九年六月二十七日(1580/8/7) 「内大臣である」 純正の前に三人の使者が、時を同じくして訪れていた。もちろんまったくの同時ではない。 渡島国おしまのくに(北海道・渡島半島)の蠣崎かきざき若狭守季広すえひろ、陸奥西部の大浦(津... 2024.05.30 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第678話 『艦隊の帰還と世界地図。大同盟の財源は?』(1580/6/27) 天正九年五月十六日(1580/6/27) 京都 大使館 発 南四(南遣第四艦隊) 宛 屋形 メ 籠手田湊(ポートモレスビー)ニテ 婆羅島(ボルネオ島)ヨリ南ヲ 随時哨戒中 新幾内亜ニューギニア島ヨリ東ノ島々ノ 沖合ニテ イスパニアノ艦影 ... 2024.05.29 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第677話 『まず発議した。後はおいおい考えよう。見積もりいくら?』 天正九年四月三日(1580/5/16) 京都 大使館 「まずは全体の法を決めねばならぬ。その後省庁をつくり、内閣をつくる」 純正は現在肥前国に設置された省庁を中央政府、仮に大日本幕府と呼ぼう。その中に省庁を同じように置く事を考えた。そして... 2024.05.28 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第676話 『中央政府構想の波紋』(1580/4/3) 天正九年三月十九日(1580/4/3) 南近江 大同盟合議所 「徳川殿。武田殿。此度こたびの所領の件については、大同盟加盟の際の約定の通り、これで仕舞いという事でよろしいな」 「異論ございませぬ」 「異論、……ございませぬ」 家康は満面... 2024.05.27 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第122話 『吉田松陰、平戸から大村へ。鋼板切断機、ロール成形機、溶接機、プレス機、運搬機器の開発』 嘉永三年二月十九日(1850/4/1) 「初めて御意を得ます。長州より参りました、毛利家中、吉田寅次郎と申します」 松陰は長州藩主毛利敬親の命を受け、平戸藩への遊学と、一年間の長崎を含めた西国見聞の旅の最中であった。まず平戸藩主に挨拶を... 2024.05.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第675話 『北条の返事と大同盟政府へ。ガス灯、点る』(1580/2/29) 天正九年二月十五日(1580/2/29) 京都 大使館 「北条より文が届いたが、まさに予想通りだな」 純久が言う。最近は純正が京都に詰めているので、業務は可能な限り補佐の親長や佐吉に任せている。石田一家は能力が高い。父親の正継は京都にお... 2024.05.26 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第674話 『御館の乱の終結と北条からの返事』(1579/10/8) 天正八年九月十八日(1579/10/8) 徳川勢の奥三河侵攻によって北信より撤退を余儀なくされた武田軍であったが、奥三河がすでに家康の手中となり、奪還が不可能と判断した勝頼は、軍勢を再び北信へ戻す事となった。 景勝・景虎両陣営の和睦を... 2024.05.25 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第673話 『信長との対談。御館の乱の形勢逆転』(1579/9/18) 天正八年八月二十八日(1579/9/18) 岐阜城 「これはこれは、久しいですな内府殿」 「堅苦しい話はやめましょう中将殿。人払いを願えますか」 純正は岐阜城で信長と会見した。すぐに信長は近習に伝え、人払いをする。「久しいな。こうして直に... 2024.05.24 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第672話 『純正、惣無事令構想を打ち立てる。武田軍、信越国境より撤退す』(1579/7/19) 天正八年七月十九日(1579/7/19) 京都 大使館 「おわっ! だ、誰じゃ……て、平九郎? ごほん。御屋形様、いついらっしゃったのですか?」 不意に執務室で声をかけられた純久は、驚いて思わず名指しで呼んでしまった。 「あはは。さっき。... 2024.05.23 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第671話 『上洛要請のその後と景勝vs.景虎始まる』(1579/6/15) 天正八年五月二十一日(1579/6/15) 小田原城 「……! おのれ純正め! このわしに上洛せよだと? なにゆえわしが、成り上がり者の純正に頭を垂れに京まで出向かねばならぬのだ」 純正からの手紙を読んだ氏政は怒り心頭である。 上杉家... 2024.05.22 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
小佐々家の状況 天正八年五月十一日(1579/6/5) 小佐々家の状況 -小佐々家の状況- 戦略会議室 ・明国とは現状維持を図り、女真族との友好路線を継続。東南アジアにおいては再度のスペインの侵攻に備える。国内では既存地域の殖産興業と北方資源開拓。 ・奥州諸大名の大同盟参加と、北条への上洛要請。 財務... 2024.05.21 小佐々家の状況
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第670話 『氏政の考えと御館の乱。そしてようやく雷酸水銀』(1579/6/5) 天正八年五月十一日(1579/6/5) 京都 大使館 「構いなし、か」 純久は純正からの通信を読んで一言つぶやいた。 要するに主眼が北条への上洛要請であり、上杉に関しては関知しないという事だが、この時点で付き合いはないので、どっちの味... 2024.05.21 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第669話 『上杉景勝と上杉景虎。そして氏政への上洛命令』(1579/5/27) 天正八年五月二日(1579/5/27) 越後の龍、上杉謙信が死んだ。その知らせは越後のみならず近隣諸国に知れ渡り、周辺の諸大名はその動静を固唾を呑んで見守り、あるいは行動に移した。 が、今世は違った。 純正が信長と同じ立場で東に武田... 2024.05.20 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第668話 『小田原城の北条氏政と椎津城と佐貫城』 天正八年四月五日(1579/5/1) 夕刻 小田原城 小田原城は天下の堅城。総構えの城は何重もの広大な堀に囲まれ、その中に街がある。史実では豊臣秀吉の小田原攻めを前に構築されたようだが、今世ではすでに出来上がっていた。 「こりゃあ大したも... 2024.05.19 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第667話 『磯根崎沖海戦』(1579/4/30) 天正八年四月五日(1579/4/30) 未一つ刻(1300) 上総竹岡湊沖~磯根崎沖 「艦橋-見張り」 「はい艦橋」 「右六十度、距離三○(3km・海軍ではメートル法基準)、小舟多数。南に向かっている」 見張りの報告を受けた艦長をはじめと... 2024.05.18 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ