転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第9話 『+五万石達成!なのか?まずは藩主様から始めよう』(1837/1/21)

天保七年 十二月十五日(1837/1/21) 太田和村 (次郎目線) 製造実験は3人に任せて販売計画を練って、十日が過ぎた。 今月は登城はない。来月の正月の挨拶とあわせて登城し、翌二月から十五日の登城になる。 灰汁の原価計算をして、多めに見...
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第8話 『石けんで五万石分利益がでるか? 原価と販売経路その他諸々』(1837/1/11)

天保七年 十二月五日(1837/1/11) 太田和村 (次郎目線) さて、灰はタダだ。無尽蔵にある。 あ、待て。確か肥料にも使っていたな。その辺の調整は後から考えよう。 大量に使って農業に影響が出るのはまずい。まず儲かるか儲からないか。原価...
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第7話 『果たして幕末に石けんは売れるのか? 儲かるなら作るしかない』(1837/1/9)

天保七年 十二月三日(1837/1/9) 暮れ六つ(1717) 雪浦村 冨永館 なんだこれ? どういう状況? ここは雪浦村、雪浦川の河口近くの開けた集落にある、城代冨永|鷲之助《わしのすけ》の館である。 家督を継いでからの鷲之助は玖島城(大...
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第6話 『まずは五万石を、十万石にしよう。それも手っ取り早く』(1837/1/9)

天保七年 十二月三日(1837/1/9) 明け五つ(0805) 玖島城下~雪浦村信之介と俺は朝餉あさげを食べたあと、船着き場へ向かった。そこから船に乗り対岸の時津村まで行くのだ。時津村についたら北上し、長浦村から山越えし、外海(西彼杵半島の...
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第5話 『そもそも弱小五万石の大村藩が、隣の佐賀藩三十五万石に勝てるのか?』(1837/1/9) 

天保七年 十二月三日(1837/1/9) 明け六つ半(0710) 玖島城下 旅籠 酒は飲んだが、なぜか早起きできる日があるのは前世とかわらない。 酒の相性が良かったのかつまみが良かったのか、頭痛はない。不思議だ。ともあれ空が明るくなる前に目...
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第4話 『転生早々いきなりの無茶振りと、大村藩影のフィクサー誕生』(1837/1/8) 

天保七年 十二月二日(1837/1/8) 明け八つ(1336) 玖島城「さて次郎よ、人払いしたのは他でもない。そなたに頼みがあっての事なのじゃ」 俺はもの凄く嫌な予感がしたが、まずは聞いてみる事にした。「ははっ。それがしに能う事なれば、何な...
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第3話 『胡蝶の夢と従五位下大村丹後守純顕』(1837/1/8) 

天保七年 十二月二日(1837/1/8) 暮れ七つ(0405) 肥前大村藩 玖島城下「ぎゃああ! ぐああ! ぐはあ! はあ、はあ……」 玖島城下の旅籠で、信之介と一部屋ずつ借りて泊まった俺は、隣室から聞こえてきた断末魔のような叫び声で、鐘の...
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第2話 『玖島城へ向かう途上にて、心強い味方に出会う』(1837/1/7) 

天保七年 十二月一日(1837/1/7) 明け六つ(0615) 肥前大村藩 彼杵そのぎ郡 太田和氏館 こーこーコケコッコー。 鶏の鳴き声とあまりの寒さに起こされ、何度も二度寝をしようと試みたが、日の出とともに、完全に目が覚めた。 周囲を確認...
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第1話 『転生したら幕末の大村藩下級藩士!大村純顕と純熈に仕えて、西欧列強に対抗する。』(1837/1/6) 

天保七年 十一月三十日(1837/1/6) 肥前大村藩 「あいった! ……いたたたた」 頭がズキズキする。 痛みで目をつむって、頭を押さえる。 二日酔い特有の痛みだ。おかしいな。俺昨日そんなに飲んだかな? いや、最近は宅飲みで、しかも缶ビー...
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年表

以下、旧暦表示。随時更新します。天保七年(1836~1837)十一月清水亨、太田和次郎左衛門武秋として肥前大村藩へ転生。十二月十一代大村藩主、大村純顕に謁見し、藩の財政再建ならびに軍制改革、富国強兵の(裏)家老に任じられる。(裏家老は仮称)...
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人物紹介

※()内の年齢は1837/1/6時点の年齢(数え)です。 ※随時更新します。 ※印の人物は実在の人物ですが、作中では史実とは違う行動思想かもしれません。 太田和次郎左衛門武秋(15)1822生まれ。 本作品の主人公。前世名は清水亨(50)。...