第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第425話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男③

元亀元年 十月十四日 小会議室に案内された隆景は、様々な調度品に驚く。 壁には見たこともない絵が掛けられ、テーブルの上には何やら球体の置物がある。そして上座の席の奥には大きな振り子時計があった。「さ、どうぞお座りくだされ。普通の茶と紅茶、こ...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第424話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男②

元亀元年 十月十四日 発 石宗山陽 宛 総司令部 秘メ 宇喜多ノ 使者 戸川秀安 輝元ニ 会ヱリ 詳細ハ 不明ナレド 浦上ノ 名代ニ アラズ マタ 両川ハ 不在ナリ 一○○七 秘メ 経由 門司信号所 一○一一 午三つ刻(1200)「うむ」 ...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第423話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男

元亀元年 十月十四日 隆景は翌日の八日の朝から安芸倉橋島へ向かい、そこからさらに船に乗った。 忽那の島々をへて伊予鹿島城下へ着いたのは九日の夕刻である。 一泊して湯殿城下を経て、喜多郡の佐多岬半島の佐田浦、三崎浦までは街道がすでに整っており...
新たなる戦乱の幕開け

第422話 歴史の変化が人の死を早め、それがまた歴史を変える

元亀元年 十月十日 京都 室町御所「公方様、備前の宇喜多の遣いと申す者が、お目通りを願っております」「宇喜多……? 浦上ではなく、宇喜多だと?」 義昭は献上品の刀剣の品定めをしている最中に、政所執事である摂津広門から声をかけられ不機嫌である...
新たなる戦乱の幕開け

第421話 毛利の両川、吉川元春と小早川隆景

元亀元年 十月七日 吉田郡山城 「なんだ、どうするのだ?」「それは、右衛門督様のお心次第にございます」 意味深な発言で言葉を濁す秀安であったが、輝元の歓心を買うのには十分であった。「右衛門督様がこのまま小佐々の軍門に降り、独立独歩たる戦国の...
新たなる戦乱の幕開け

第418話 謀将宇喜多直家の処世術~生き残りのための3つの方策~

元亀元年 十月三日 岡山城「なに? 宗景が小佐々の使者と会っておっただと? いつじゃ?」 宇喜多直家は、決裁書類を読んでいた手を止めて聞く。「は、一昨日、小豆島の小海城山城(おみじょうやまじょう)にて、会談が開かれたもようです」 重臣の戸川...
新たなる戦乱の幕開け

第416話 肥葡修好通商条約と肥葡安全保障条約

元亀元年(1570年)十月 リスボン王宮 親愛なるセバスティアン一世陛下 日ノ本における九州王、小佐々純正です。現在私は東インドのメニイラ(マニラ)において、多様な民族とともに共存共栄の道を歩んでおります。 陛下に対して深い敬意と感謝を持ち...
新たなる戦乱の幕開け

第413話 元亀元年の浦上宗景への詰問状

元亀元年 九月十五日 諫早城「殿、大使館より定時通信にございます」 京都大使館に配属されている情報省の職員(忍び)から定時報告があった。 京都~堺湊、阿波湊~土佐宿毛湊、豊後佐伯湊~肥前諫早城間はすでに街道が整備されており、駅馬車も走ってい...
新たなる戦乱の幕開け

第411話 専守防衛?第二次尼子再興運動と対毛利、そして信長を考える②

元亀元年 九月一日 諫早城 「殿」「なんだ?」 土居清良が発言した。「表向きが無理なら、裏からで良いのではないでしょうか」「どういう事だ?」「昨年の尼子蜂起軍には、山名の助力がありました。ゆえにこたびも尼子を直接助けるのではなく、山名を助け...
新たなる戦乱の幕開け

第409話 歴史の改変は歴史を縮め、信長包囲網を変えた

元亀元年 八月末 史実における信長包囲網は3回に分けて展開されるが、そのうちの第一次が終了した。しかも小佐々純正の存在が、その参加勢力との戦いの推移に大きく影響を及ぼしたのだ。 まず第一に、純正の助言を受けた浅井長政が勢力を拡張し、信長を裏...
新たなる戦乱の幕開け

第404話 正四位下近衛中将源朝臣小佐々平九郎純正となる、のか?

元亀元年 六月十日 諫早城 小佐々純正 いや、近衛中将って、俺は検非違使もやってるんだよ? え? 兼任? いいよ、別に。肥前から動かないから。どうせまた叔父上から嫌み言われるんでしょ? いやだよ。 そもそも近衛大将とか中将って誰かやってなか...
新たなる戦乱の幕開け

第403話 第一次信長包囲網の終焉と新たなる鳴動

元亀元年 六月六日  大安である六日を選んで、織田家と包囲網陣営の和議が結ばれた。 信長にしてみれば和泉は戻ってきたものの、摂津の領地は奪われたままで、決して良い条件ではなかった。 山城、河内、紀伊の状況は変わらず、良い面と言えば、大和の筒...
新たなる戦乱の幕開け

第400話 三好家長老、三好長逸の決断と分裂

元亀元年 五月十八日 ※三好三人衆への純正の降伏勧告は議論を呼んだ。本来、和議というのはお互いに交渉し、条件の折り合いをつけて戦闘行為を終了させる事である。 しかし純正のこれは和議ではなく、あきらかに無条件降伏に近いものであった。 一切の主...
新たなる戦乱の幕開け

第399話 受け入れるか?三好への降伏条件と気球

元亀元年 五月十二日 将軍義昭からの和議の要請は、大使館の純久を通じてすぐに純正へ伝えられた。 臣小佐々弾正大弼純正、公方様の御命により、三好長逸、三好宗渭、岩成友通との戦を和議にて収め候。 しかるにこの合戦、公方様の三好を討たんとの命によ...
新たなる戦乱の幕開け

第392話 三好三人衆と浅井長政

元亀元年 一月十六日 京都 妙覚寺 信長の前には、光秀と秀吉、そして滝川一益の3人が並んで座っていた。光秀は言葉には出さないが、明らかに不満げである。 昨年の6月に光秀と秀吉、そして滝川一益に小佐々の件について意見を聞き、一益にいたっては鉄...
新たなる戦乱の幕開け

第391話 永禄十三年の謹賀新年 衝撃の事実と信長と長政、そして三好だよ。

永禄十三年(元亀元年・1570年) 正月 十五日 京都 肥前諫早での配下諸大名(?)の年賀の挨拶を受けた後、純正は戦会のメンバーとともに京都に来ていた。 元旦に純久が名代として御所と室町御所に年賀の挨拶にはいっていたが、改めて純正も参内し挨...
新たなる戦乱の幕開け

第390話 毛利と織田。鍋島直茂の小佐々百年戦略

永禄十二年 十二月二十八日 諫早城 戦略会議室「みな、聞いてくれ」 純正は直茂、弥三郎、庄兵衛を呼び、清良を紹介する。「伊予の西園寺配下だった土居式部少輔だ。今日から同じ釜の飯を食う仲間となった。よろしくな」。 清良が一礼し、皆が拍手をする...
新たなる戦乱の幕開け

第388話 群雄たちと小佐々純久

永禄十二年 とある日 在京小佐々大使館「大使、また来てます」 大使館の洋間、昼休みに佐吉と将棋を指している純久のもとに、一人の訪問者があった。最近、遠方からのお客様が増えましたね、と佐吉が言う。 純久はそれどころではない。36対6で圧倒的に...
西国の動乱、まだ止まぬ

第382話 永禄十二年 十二月一日 庄内の乱、東郷の乱。

永禄十二年 十二月一日 巳の一つ刻(0900)薩摩 薩州島津家当主、※島津義虎が動いた。 南下して、二十年も抗争を続けてきた東郷氏の旧領を攻めたのだ。 東郷氏は渋谷一族の分家で、祁答院氏や入来院氏とともに島津家と戦ってきたが、すでにすべて島...
西国の動乱、まだ止まぬ

第373話 土佐安芸郡一揆⑤陰のフィクサー?小佐々治部少丞純久

永禄十二年 十一月十五日 京都 室町御所「公方様、小佐々弾正大弼純正が家臣、小佐々治部少丞純久にございます」 純久は京都にあって大使として各国(各勢力)の重要人物と会うことが多いが、義昭は少し面倒くさいので、必要最小限にしていたのだ。 しか...
西国の動乱、まだ止まぬ

第369話 長政の野望 with ◯◯ 北近江よりの立志伝

永禄十二年 十一月 近江 小谷城「継潤、その後公方様はどうなのだ?」 浅井長政は信長の妹を嫁にし、同盟者となっていたが、自身の存在感の低下に危機感を抱いていた。 事実、美濃を攻略するまでは共闘相手として、上洛する際は障害となる六角と共に戦う...
西国の動乱、まだ止まぬ

第368話 仕組まれた反乱、南九州にて

永禄十二年十一月二十日 諫早城 会議室 小佐々純正は政務の合間を縫って、子どもたちと遊んでいた。 子供だと思っていた弟の千寿丸は元服し、結婚して海軍兵学校へ入学している。甥っ子の幸若丸でさえ十一である。そろそろ元服を考えなくてはいけない。 ...
西国の動乱、まだ止まぬ

第366話 観音寺騒動ならぬ三雲騒動

永禄十二年 十一月十日 南近江 三雲城 織田信長の圧倒的な軍事力の前に、昨年の永禄十一年、六角氏の主城である観音寺城が落とされた。 実際には支城である箕作城がわずか一日で落とされ、次いで和田山城の城兵の離散にともない、守れぬと判断しての逃走...
西国の動乱、まだ止まぬ

第362話 vs.スペイン②サラゴサ条約とポルトガルとの連合

永禄十二年 十一月一日 諫早城 純正の誤算が二つあった。それはスペイン軍の兵力の過小評価と、友好条約を結んだ勢力が、各地域の主力の王ではなかった事だ。 スペイン軍の兵力は三百、多くても五百程度だと予想していた。 多くても五百なら、三千の駐屯...
西国の動乱、まだ止まぬ

第360話 予土戦役、黒瀬城攻防戦③裏切りが裏切りを呼ぶ?宗麟の予感は当たるのか

永禄十二年 十月二十五日 伊予 長浜村(愛媛県大洲市長浜町) 宗麟たちは占領した板島城(愛媛県宇和島市和霊町)より河後森城(北宇和郡松野町富岡)へ抜けた。 その後北上して三滝城(西予市城川町窪野)、さらに北上して宇都宮領の伊予曽根城(喜多郡...
西国の動乱、まだ止まぬ

第355話 徳川六角浅井朝倉。手紙が起こすバタフライ・エフェクト

永禄十二年 十月二十三日 三河 岡崎城「忠次よ、小佐々との件どうなっておる」「は、弾正忠(織田)様のお許しも得たゆえ、正式に小佐々家との通商を開始する運びとなりました。ただいま商人を通じた取引の協議が行われております」 うむ、と家康はうなず...
西国の動乱、まだ止まぬ

第354話 予土戦役、黒瀬城攻防戦②毛利元就が生きていたならば

永禄十二年 十月二十三日 安芸 吉田郡山城「なに! それは誠なのか? 誠に負けたのか?」 世鬼衆の報告を受け、毛利輝元はじめ小早川隆景や吉川元春は驚きを隠せない。しかしその驚きは、負けたという事にではない、こんなにも早く決着がついた、という...
西国の動乱、まだ止まぬ

第353話 予土戦役、黒瀬城攻防戦①恐るべき元黒瀬七城と新しき防衛戦法

永禄十二年 十月二十三日 伊予南西部 宇和郡  伊予の国人の調略は順調に進んでいたものの、西園寺の攻略が遅々として進んでいなかった。 宗麟の本隊は宿毛城から伊予に入った。 別働隊は鷲が森城より伊予に入っていたのだが、敵の防御が妙だったのだ。...
肥薩戦争と四国戦役

第347話 九州平定セン、然レドモ先ハ尚長シ……。②

十月十九日 午三つ刻(1200) 日向国紫波洲崎村(宮崎市折生迫)  な! 祐青すけきよが目を見開き純正を注視した。「めっそうもございませぬ! 誰がそのような事を。許せませぬ」。 純正は落ち着いて祐青を制止した。 「修理亮よ、余はその方が嘘...
肥薩戦争と四国戦役

第345話 戦国九州のポツダム宣言とヤルタ会談??

永禄十二年(1569) 十月十九日 巳一つ刻(0900) 日向国紫波州崎村(宮崎市折生迫)  洋室、洋間がある城は、おそらく諫早城だけであろう。もしかすると岐阜城にもあったかもしれないが、知る由もない。種子島城にはもちろん洋室はないが、諫早...
肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正

第246話 『第一艦隊いざ筑前へ』

九月六日 辰たつ一つ刻(0700) 肥前彼杵そのぎ七つ釜 小佐々弾正大弼だいひつ純正 第一艦隊は肥前彼杵の七ツ釜を出港した。戌いぬ一つ刻(1900)に唐津呼子湊入港予定である。宗殿には壱岐の郷ノ浦で待っているだけでは仕方がないので、呼子の湊...
肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正

第202話 小佐々城

開戦二日目 子の三つ刻(0:00) 小佐々純正「申し上げます! 毛利領国境信号所より信号あり」 発 杉長良 宛 弾正大弼  メ 盟ト 松山城救援 求ム メ 午三つ刻(12:00) 豊前松山城からの救援要請が来た。もうすでに全軍に届いている報...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第168話 宗麟の逆鱗。筑後戦役か?

永禄十一年 正月 臼杵城 大友宗麟 例年のごとく年賀の饗宴を催していたのだが、異変に気づいた。 毎年正月には九州各地から大名たちがわが城を訪れ、年賀のあいさつをしてきた。 従属している大名はもちろん、日向や肥後からもやってきていたのだ。今年...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第158話 宗義調と吉岡長増

同年十一月 対馬 金石城 吉岡長増「お初に御意をえまする。吉岡左衛門大夫長増にございます」。 目の前には対馬と壱岐七万石を治める宗讃岐守義調様がいる。今回は小佐々との関係を探り、離間の計が能うかどうか見極めにきたのだ。「面をあげよ。吉岡殿。...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第154話 筑前仕置 驚愕の元就と宗麟

永禄十年 十月 小佐々弾正大弼純正 結局、立花鑑載と高橋鑑種、秋月種実は本領安堵の国人衆の二を選び、宗像氏貞と原田隆種は四を選んだ。 立花鑑載が糟屋郡と広田郡と嘉麻郡の三郡、鞍手郡の四十五ヶ村で十五万五千石。 高橋鑑種は那珂郡と御笠郡の二郡...
肥前争乱、淘汰するものされるもの

第93話 露見! 隠し金山

永禄七年 十月 龍造寺の須古城侵攻の数日前 小佐々城 <純正>「弾正大弼だいひつ殿、これは一体いかなる事ですかな?」 使者の一瀬栄正ひでまさが言う。「どうもこうも、ごらんのとおりにございます」 大串の隠し金山が大村純忠にみつかった。 もとも...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第87話 空閑三河守光家、暗躍す。

永禄六年 十月 伊万里城下「ごめんよ~」「へい、らっしゃい! 何にしますか?」「そうだなあ。まず酒一合と、あと、とりあえず何かみつくろって」「かしこまりました~。酒一合におまかせ一丁~」 旅人だろうか。いくつもある飯屋で食事と一緒に酒を注文...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第77話 艦上にて籠手田安経と日高資

条約締結の手続きが粛々と行われている頃、政忠は招待した松浦党四氏の代表と歓談していた。波多氏は、当主が元服したとはいえ若いので、代表の家老日高資が来ている。 伊万里氏は当主の伊万里純すみ、志佐氏は当主の志佐純昌だ。有田氏は史実では随分前から...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第75話 松浦へのネーバルプレゼンス 

俺の中で二人の処遇はもうすでに決まっていた。 隆信は切腹で、鎮信は出家。そしてどこかに幽閉する。 そしてこれは、かなり母上に泣きつかれて、情にほだされそうになったが、心を鬼にしてお願いした。 千寿丸を養子に出す。完全に平戸松浦を支配下におく...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第74話 平戸松浦氏の処遇 運命の岐路

同年 五月 沢森城 沢森政忠 さて最後は、これが一番の難事で、やり方によっては肥前の情勢を一変させる。我らが生きるも死ぬも、これにかかっていると言っても過言ではない。 ……。 主だった者を城に呼んで評定を開いた。 まずは俺の隣に親父がいる。...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第73話 674石から11,536石へ 佐志方杢兵衛

同年 五月 早岐城主の早岐甚助、日宇城主の日宇舎人とねり、井手平城主の岡甚右衛門、広田城主の遠藤千右衛門、鷹の巣城主の堀江大学らが沢森城に来た。 佐世保から宮の村までの諸豪族を連れて、佐志方城主、佐志方杢兵衛が沢森城へ来たのだ。その他、佐世...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第72話 674石から11,536石へ 針尾三郎左衛門 

月が変わって、 同年 五月 沢森城 沢森政忠 叔父上たちの首は、丁寧に、本当に細心の注意を払って、小佐々城に送った。 本来は俺も一緒に行きたかった。俺は一生分の涙を流した気がした。一生分の叫びをし、慟哭した。 佐世保湾海戦では風が味方した。...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第67話 佐志方杢兵衛、造反す。 

■龍岩城 佐志方杢兵衛「殿! ご覧ください!」 眼下には南風崎から上陸した松浦軍が、ウンカの如く小佐々砦を攻めているのがはっきり見える。「殿! ここに至ってはお家の為に造反も止むなし! 我らも共に小佐々を攻めましょう!」 筆頭家老が進言する...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第65話 死闘!葛ノ峠の戦い②

「ええいまだか! まだ宮村城は落ちぬのか?!」 大村純忠は焦っている。 謀反と聞いて急いで討伐にやってきたが、正月の戦も癒えていない。兵糧の準備も完全ではないし、続く戦に兵の士気もあまり高くはない。「申し訳ありませぬ。小峰城、蓮輪はすわ城、...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第57話 キリストVS仏教 白熱?の彼杵問答

永禄五年 九月 沢森城 太田小平太 殿は戦を嫌われております。もちろん、某も嫌いにございます。 他国になめられない様に国力を高め、調略によって情報を集め盟を駆使し、なるべく他国に攻め入らなくても済む様に、とお考えです。 しかし、世はそのよう...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第51話 永禄遣欧使節団、渡海する。

同年 五月  ついに! ついに決まった! 横瀬浦開港! 史実より三ヶ月早い開港である。豊後から布教長トーレスが大友宗麟の書簡をもって横瀬浦へ到着。トーレス自身が書簡を持ってきた事が大きい。 やった! 薩摩に勝った! ! 俺は不死身でもなけれ...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第48話 永禄五年 大友義鎮、動く

同年 四月 沢森城 沢森政忠「大友義鎮は少弐家を再興すべく、少弐政興を擁立いたしました」 やっぱりかあ!  千方の報告に、文字通りの感情が湧き上がった。これからいよいよきな臭くなるぞ。一歩間違えば家が潰れる。 最悪、相神浦や大村が潰れても、...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第43話 山内二十六ヶ山の総領 神代勝利

肥前国 波佐見 内海城 神代勝利「お初に御意を得まする。沢森平九郎政忠にございます。」 若いな、息子長良より一回り下位か。 内海殿と私は同時に挨拶をし、まずは内海殿がこの若い彼杵の領主に話しかけた。「堅苦しい挨拶は良い。先だってから利三郎殿...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第41話 戦乱の足音 藤原千方の報告

「千方か、入れ」「はは」 相手が千方だと無駄な話がない。性格が生真面目、ではなく、主従の関係がそうさせているのだろう。「それで、どうであった?」 言葉少なに聞く。「は、されば先日の曲者ですが、やはり針尾伊賀守の手の者に間違いございません。昨...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第32話 上松浦党の波多親

永禄四年(1561年) 六月 沢森城「して、どうであった?」 俺は利三郎の報告を受けた。ひと月ほど前から粘土の調達と外交をまかせていた件だ。「は、内海、福田とも感触は良好でござった」 利三郎は上機嫌だ。良い内容なのだろう。「両家とも、力のあ...