商い

北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第161話 第二回練習艦隊 琉球編

永禄十年 十一月 琉球国 那覇湊 籠手田安経 それにしても、心地よい。わかっていたが、さすが南国だ。十一月なのに寒くない。 前回の親書のおかげで問題なく那覇港に入港できた。 しかし前にも感じたが、なんだか活気がない。殿から聞いていた那覇の印...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第159話 対信長外交団②

永禄十年 十一月 堺湊 鍋島直茂 堺湊についた。少しだけ、寒い。コタツが恋しくなる季節です。コタツは小佐々の名物ではないか。 なぜ商品化して売っていないのだろう? 冬場だけだからか? もっと北にいけばもっと売れる。間違いない……。 京の都に...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第172話 第二回練習艦隊 マカオ編

永禄十一年 二月 マカオ 籠手田安経「なんだと! ? 賄賂を渡していた役人が処刑? 海禁は緩和したが、日本は認めない? 倭寇に協力したから信頼ができない、だと! ?」 明の海禁政策緩和で自由に貿易ができる! と思ったのも束の間だった。 なに...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第158話 宗義調と吉岡長増

同年十一月 対馬 金石城 吉岡長増「お初に御意をえまする。吉岡左衛門大夫長増にございます」。 目の前には対馬と壱岐七万石を治める宗讃岐守義調様がいる。今回は小佐々との関係を探り、離間の計が能うかどうか見極めにきたのだ。「面をあげよ。吉岡殿。...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第157話 宗義調へ「対州鉱山の開発を支援しよう」

同年 十一月 金山城 宗義調 使者の沢森利三郎と農商務省・工部省の官僚が言った。「大串から技術者を派遣します。手押しポンプなどを使って排水を効率化して、鉱山運営を再開しましょう」 沢森家からは石けんの製造の方法を教えてもらうかわりに、朝鮮と...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第156話 対信長外交団①

永禄十年 十一月 小佐々城 小佐々弾正大弼純正 この辺で、そろそろ信長に対して接点をつくっておかないといけない、と考えた。大友とは接点があるようだし、不利な条件でいろいろ介入・仲裁されても面倒だしな。 と、その前に!! なんでこんな大事な事...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第87話 空閑三河守光家、暗躍す。

永禄六年 十月 伊万里城下「ごめんよ~」「へい、らっしゃい! 何にしますか?」「そうだなあ。まず酒一合と、あと、とりあえず何かみつくろって」「かしこまりました~。酒一合におまかせ一丁~」 旅人だろうか。いくつもある飯屋で食事と一緒に酒を注文...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第58話 大村純忠、ドン・バルトロメオとなる。

やばい。まじやばい。嘘やろ? 早すぎるって! 来年やろ?「本日、大村民部大輔様はじめ、家臣数名がキリシタンになるべく受洗された由にございます」 もー、なにやってるんですか純忠様! 早いですって! 俺は急いで見張り台に駆け上り、日の丸の三角形...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第40話 製塩事業部、倒産?

忠右衛門の声に耳を疑った。だって、塩だよ塩。原価ゼロの。0だよ。そして専売商品で貴重で、瀬戸内海にはいくつも! 塩で財をなした豪商がいたはず。 そして何より、この当時の製塩法より生産量も人件費も、すべてにおいて優れているはずなんだ。コストが...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第37話 民部大輔、大村純忠

永禄四年(1561年)九月 大村館 沢森政忠「平九郎よ。おぬしの言った通りになったのう」。 八月、宮の前事件は、史実通りに起きた。本当は事件前に、準備万端で横瀬浦誘致を進める予定だったけど、仕方ない。「は、また今回の件は、三年前の宣教師ガス...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第36話 針尾伊賀守の苛立ち

同年 七月 驚いた。まさか本当に、こんなに早く利益を出すとは。 最高級の椿油を五島から仕入れて作ったので、原価が十倍に跳ね上がった。しかし、売価も跳ね上がったので、利益も当然あがる。(椿、栽培しよう♪多分ほぼ全国域で育つから問題ないはず)。...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第32話 上松浦党の波多親

永禄四年(1561年) 六月 沢森城「して、どうであった?」 俺は利三郎の報告を受けた。ひと月ほど前から粘土の調達と外交をまかせていた件だ。「は、内海、福田とも感触は良好でござった」 利三郎は上機嫌だ。良い内容なのだろう。「両家とも、力のあ...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第31話 平戸道喜と石鹸

永禄四年 六月初旬 大村城下 平戸道喜 街全体の賑わいはそれほどでもない。ごくごく普通だ。 いや、それ以下かもしれない。昨日は平戸から茶の買付で嬉野に行った後、大村の城下町で妙な物が売られている噂を聞いて、帰る前に遠出してやってきた。「さあ...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第14話 賢者のはったり 「平戸の南蛮船誘致と武力の利用」

「あいわかった!」  ……え? わかったの?「わかったが、納得したわけではないぞ」 いたずらっこみたいな顔で親父が続ける。いくつなんだよこのひと。それを見て、母はそっと父に寄り添う。(あなたのそういうところが大好きなの! ってオーラ出しまく...