第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第423話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男 元亀元年 十月十四日 隆景は翌日の八日の朝から安芸倉橋島へ向かい、そこからさらに船に乗った。 忽那の島々をへて伊予鹿島城下へ着いたのは九日の夕刻である。 一泊して湯殿城下を経て、喜多郡の佐多岬半島の佐田浦、三崎浦までは街道がすでに整っており... 2023.09.24 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
新たなる戦乱の幕開け 第422話 歴史の変化が人の死を早め、それがまた歴史を変える 元亀元年 十月十日 京都 室町御所「公方様、備前の宇喜多の遣いと申す者が、お目通りを願っております」「宇喜多……? 浦上ではなく、宇喜多だと?」 義昭は献上品の刀剣の品定めをしている最中に、政所執事である摂津広門から声をかけられ不機嫌である... 2023.09.24 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第421話 毛利の両川、吉川元春と小早川隆景 元亀元年 十月七日 吉田郡山城 「なんだ、どうするのだ?」「それは、右衛門督様のお心次第にございます」 意味深な発言で言葉を濁す秀安であったが、輝元の歓心を買うのには十分であった。「右衛門督様がこのまま小佐々の軍門に降り、独立独歩たる戦国の... 2023.09.23 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第420話 毛利輝元と安国寺恵瓊、相対するは戸川平右衛門尉秀安なり 元亀元年 十月七日 吉田郡山城「殿、宇喜多家臣、戸川秀安と申す者がお目通りを願っております」 毛利家当主である毛利輝元は、外交僧で顧問の安国寺恵瓊と談笑していた。 このとき両川である小早川隆景は領国である新高山城(にいたかやまじょう)にあり... 2023.09.22 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第419話 謀将宇喜多直家の処世術~使える物はなんでも使う。そして混沌へ~ 元亀元年 十月三日 岡山城「殿、一つだけ、策がないこともございませぬ」 なに? と直家は秀安の言葉に目を輝かせる。さて、戸川秀安の腹案とはいったいなんであろうか?「おお、なんじゃ」「毛利にございます」「何を言っておる。さきほど毛利はだめだと... 2023.09.21 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第418話 謀将宇喜多直家の処世術~生き残りのための3つの方策~ 元亀元年 十月三日 岡山城「なに? 宗景が小佐々の使者と会っておっただと? いつじゃ?」 宇喜多直家は、決裁書類を読んでいた手を止めて聞く。「は、一昨日、小豆島の小海城山城(おみじょうやまじょう)にて、会談が開かれたもようです」 重臣の戸川... 2023.09.21 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第417話 浦上宗景の戦略と宇喜多直家の運命 元亀元年 十月一日 諫早城 発 純久 宛 総司令部 秘メ 公方様 各地ノ大名へ 書状ヲ送レリ マタ 本願寺ヨリ 幕府ヘ 長島ノ戦 和睦ノ 調停 要請アリ ト 認ム。 マタ 浅井ノ 軍勢ハ 丹後ヲ 順当二 制シテイル 模様 秘メ 和睦だと? ... 2023.09.20 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第415話 小海城山城会談~毛利につくか小佐々につくか~ 元亀元年 九月二十五日 発 純久 宛 総司令部 秘メ 織田軍 一揆勢ヲ 五ツノ城二 追ヒ詰メリ 砲撃後 敵降伏ヲ 申シ出ルモ許サジ 兵糧攻メノ模様 殲滅モ近シ 浅井軍 丹後ニテ 加佐郡竹野郡ノ国人 刻ヲ同ジクシテ蜂起 一色勢ヲ追イ詰メリ ... 2023.09.19 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第414話 宇田川松庵のボイルの法則 元亀元年 九月二十日 肥前 昨年の永禄十二年十月に、太田和忠右衛門藤政と源五郎秀政が水銀による大気圧の発見、ポンプによる真空の作成や空気圧の原理を実験で立証した。 その後、宇田川松庵も忠右衛門と源五郎秀政の実験を参考にして、大学の研修室で... 2023.09.18 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第413話 元亀元年の浦上宗景への詰問状 元亀元年 九月十五日 諫早城「殿、大使館より定時通信にございます」 京都大使館に配属されている情報省の職員(忍び)から定時報告があった。 京都~堺湊、阿波湊~土佐宿毛湊、豊後佐伯湊~肥前諫早城間はすでに街道が整備されており、駅馬車も走ってい... 2023.09.17 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第412話 専守防衛?第二次尼子再興運動と対毛利、そして信長を考える③ 元亀元年 九月一日 諫早城「なんじゃ」 尾和谷弥三郎が言う。「殿はそれを見越して、毛利に対して味方を増やすために三村に近づくのでしょう? 毛利と宇喜多が織田に敵対し、それに三村とわれらが対する、これは何も問題ありません」「うむ」「しかし、わ... 2023.09.17 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第411話 専守防衛?第二次尼子再興運動と対毛利、そして信長を考える② 元亀元年 九月一日 諫早城 「殿」「なんだ?」 土居清良が発言した。「表向きが無理なら、裏からで良いのではないでしょうか」「どういう事だ?」「昨年の尼子蜂起軍には、山名の助力がありました。ゆえにこたびも尼子を直接助けるのではなく、山名を助け... 2023.09.16 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第410話 専守防衛?第二次尼子再興運動と対毛利、そして信長を考える① 元亀元年 九月一日 諫早城 例のごとく戦略会議室のメンバーが集まって、一通の書状を囲んで考え込んでいる。 正四位下近衛中将小佐々様 突然の書状をお許し賜りたく、伏して願い上げ候。 それがし尼子勝久様が家臣、山中鹿之助幸盛と申し候。 近衛中将... 2023.09.16 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第409話 歴史の改変は歴史を縮め、信長包囲網を変えた 元亀元年 八月末 史実における信長包囲網は3回に分けて展開されるが、そのうちの第一次が終了した。しかも小佐々純正の存在が、その参加勢力との戦いの推移に大きく影響を及ぼしたのだ。 まず第一に、純正の助言を受けた浅井長政が勢力を拡張し、信長を裏... 2023.09.15 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第404話 正四位下近衛中将源朝臣小佐々平九郎純正となる、のか? 元亀元年 六月十日 諫早城 小佐々純正 いや、近衛中将って、俺は検非違使もやってるんだよ? え? 兼任? いいよ、別に。肥前から動かないから。どうせまた叔父上から嫌み言われるんでしょ? いやだよ。 そもそも近衛大将とか中将って誰かやってなか... 2023.09.11 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第403話 第一次信長包囲網の終焉と新たなる鳴動 元亀元年 六月六日 大安である六日を選んで、織田家と包囲網陣営の和議が結ばれた。 信長にしてみれば和泉は戻ってきたものの、摂津の領地は奪われたままで、決して良い条件ではなかった。 山城、河内、紀伊の状況は変わらず、良い面と言えば、大和の筒... 2023.09.11 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第402話 若江三好家と摂津三好家と阿波三好家 元亀元年 五月二十二日 摂津 ※野田城「なんですと? 気でもふれたのですか大叔父上?」 そう声をあげるのは阿波三好家当主であり、日本の副王と呼ばれた三好長慶の弟、三好実休の息子である※三好(彦次郎)長治である。「気などふれておらぬ※彦次郎(... 2023.09.10 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第401話 将軍義昭の焦燥と暗雲? 元亀元年 五月二十二日 勝瑞城での会談の結果は、最終的に三好の返事に委ねられるとして、諫早にいる純正と中央以東管轄の純久のもとへ届けられた。 土佐の甲浦までは馬で、そこから通信で宿毛、海を渡って佐伯に向かい、さらに通信で諫早まで届けたのだ。... 2023.09.09 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第400話 三好家長老、三好長逸の決断と分裂 元亀元年 五月十八日 ※三好三人衆への純正の降伏勧告は議論を呼んだ。本来、和議というのはお互いに交渉し、条件の折り合いをつけて戦闘行為を終了させる事である。 しかし純正のこれは和議ではなく、あきらかに無条件降伏に近いものであった。 一切の主... 2023.09.08 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第399話 受け入れるか?三好への降伏条件と気球 元亀元年 五月十二日 将軍義昭からの和議の要請は、大使館の純久を通じてすぐに純正へ伝えられた。 臣小佐々弾正大弼純正、公方様の御命により、三好長逸、三好宗渭、岩成友通との戦を和議にて収め候。 しかるにこの合戦、公方様の三好を討たんとの命によ... 2023.09.08 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第398話 阿波三好家の凋落と義昭との軋轢?そして医学の進歩! 元亀元年(1570) 五月 池田城の城主追放に始まり、阿波三好と三人衆の摂津再上陸で勢いに乗ったかに見えた信長包囲網は、純正の予想通り、二月も経たずに瓦解した。「純久! 純久はおらぬか!」 室町御所で声をあげて小佐々純久を呼んでいるのは室町... 2023.09.07 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第397話 フランシスコ・デ・アルメイダとバルトロメウ・ディアスの驚嘆 元亀元年 四月 諫早城「先生! お元気でしたか!」「先生! お変わりなく!」 行く先々で海軍伝習所時代から兵学校への変遷の際に学んだ生徒が声をかけてくる。なつかしさのあまり涙を流す者もいた。 拝啓 親愛なるわが王 セバスティアン一世陛下 ... 2023.09.06 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第395話 ポルトガル大艦隊と彼我の戦力差を考える 元亀元年 三月 5万の大軍で越前に攻め入った織田軍は、田植え前という短期間ではあるが、当初一向一揆と織田・浅井軍で挟撃する予定であった。 しかしここで、織田・浅井連合軍(以下連合軍)にとって予想外の事が起きたのだ。 一揆衆が撤退した。 田植... 2023.09.05 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第394話 六分儀の完成と、果てしなき正確な時計への渇望 元亀元年(1570) 三月 諫早城 三好日向守(長逸)殿、並びに三好下野守(宗渭)殿、岩成主税助(友通)殿 既に御聞きと存じ候えども、先の先の将軍を弑し奉りし大罪のため、御幕府より追討の命を受け候。その執行はそれがしの一任となる旨、肝に銘じ... 2023.09.04 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第393話 織田信長、第一次包囲網なるのか? 元亀元年 二月 諫早城 一月の末に進発した浅井軍一万は、若狭の粟屋勝久と呼応して、またたくまに若狭を制圧した。長政は、決断したようだ。 父の久政を幽閉し、見張りをつけ、外界との接触を禁じたのだ。 驚くほどの抵抗はなかった。事前の磯野員昌の根... 2023.09.04 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第392話 三好三人衆と浅井長政 元亀元年 一月十六日 京都 妙覚寺 信長の前には、光秀と秀吉、そして滝川一益の3人が並んで座っていた。光秀は言葉には出さないが、明らかに不満げである。 昨年の6月に光秀と秀吉、そして滝川一益に小佐々の件について意見を聞き、一益にいたっては鉄... 2023.09.03 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第391話 永禄十三年の謹賀新年 衝撃の事実と信長と長政、そして三好だよ。 永禄十三年(元亀元年・1570年) 正月 十五日 京都 肥前諫早での配下諸大名(?)の年賀の挨拶を受けた後、純正は戦会のメンバーとともに京都に来ていた。 元旦に純久が名代として御所と室町御所に年賀の挨拶にはいっていたが、改めて純正も参内し挨... 2023.09.02 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第390話 毛利と織田。鍋島直茂の小佐々百年戦略 永禄十二年 十二月二十八日 諫早城 戦略会議室「みな、聞いてくれ」 純正は直茂、弥三郎、庄兵衛を呼び、清良を紹介する。「伊予の西園寺配下だった土居式部少輔だ。今日から同じ釜の飯を食う仲間となった。よろしくな」。 清良が一礼し、皆が拍手をする... 2023.09.01 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第389話 西園寺公広と土居清良 永禄十二年 十二月二十八日 諫早城 十二月十日に宇都宮豊綱の造反並びに職務怠慢が公になり追放された。 その後引き続き長谷口から南の黒瀬城へ向かう街道は封鎖され、南の板島城から北へむかう吉田口、東の三滝城からの土居口も同様に完全に塞がれたのだ... 2023.09.01 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第388話 群雄たちと小佐々純久 永禄十二年 とある日 在京小佐々大使館「大使、また来てます」 大使館の洋間、昼休みに佐吉と将棋を指している純久のもとに、一人の訪問者があった。最近、遠方からのお客様が増えましたね、と佐吉が言う。 純久はそれどころではない。36対6で圧倒的に... 2023.08.31 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第386話 毛利との密約と宇都宮豊綱 永禄十二年 十二月十日 伊予 喜多郡 大須城「やあやあ、これはこれは、左衛門督様。このようなところまで、総大将がどうされたのですか」 宇都宮豊綱は伊予の喜多郡を領しており、小佐々配下となったあとは、仕置きにより東部のみを領すことになっていた... 2023.08.29 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第385話 1568年のポルトガルとフリントロック銃 遡ること一年、1568年8月 リスボン王宮 永禄十年(1567年)に派遣した第六回遣欧留学生の代表者が、ポルトガル国王セバスティアン一世に謁見した。 セバスティアン一世にとっては、日本人の留学生の使者に会うのは六回目であるが、滞在している留... 2023.08.29 新たなる戦乱の幕開け
新たなる戦乱の幕開け 第384話 来島通総兄弟と瀬戸内の緊張 永禄十二年 十二月 五日 来島城「兄上、もう半年になりますね」「そうだな、もう半年になる」 伊予来島の村上(来島)通総は九歳である。 二年前に父である村上通康が死に、元服して家督をついだ。兄がいたのだが、母親が主君筋の河野弾正少弼通直(36... 2023.08.28 新たなる戦乱の幕開け
西国の動乱、まだ止まぬ 第382話 永禄十二年 十二月一日 庄内の乱、東郷の乱。 永禄十二年 十二月一日 巳の一つ刻(0900)薩摩 薩州島津家当主、※島津義虎が動いた。 南下して、二十年も抗争を続けてきた東郷氏の旧領を攻めたのだ。 東郷氏は渋谷一族の分家で、祁答院氏や入来院氏とともに島津家と戦ってきたが、すでにすべて島... 2023.08.27 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第380話 遠い西の彼方へ。長宗我部元親の驚嘆の九州肥前紀行② 永禄十二年 十一月二十日 午一つ刻(1100) 府内「これをこうやって送るのです」 そう言って宗悦は代金と書面を係に渡す。係は料金を確認して書面を伝達役に渡し、伝達役は何やら小屋を出て近くの見張り台まで走る。 見張り台の上では係は旗を振って... 2023.08.25 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第379話 遠い西の彼方へ。長宗我部元親の驚嘆の九州肥前紀行 永禄十二年 十一月十八日 辰三つ刻(0800) 浦戸城「これは宮内少輔様、いかがされましたか?」 佐伯惟忠は知っていたがわざと聞いた。先日の件をどう思っているのか聞きたかったのだ。「無礼ですぞ、いかに小佐々家中の方といえど、許せませぬ」 家... 2023.08.25 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第378話 長宗我部元親の決断と明智光秀の苦悩、織田信長の構想 永禄十二年 十一月十七日 岡豊城「どうであった、親貞、親泰」 岡豊城の評定の間で、長宗我部元親は人払いをして三人だけで話す。近習もいない。「どうもこうもありませぬ。まったく話になりませぬ」。 そう話すのは元親の弟で次兄である吉良親貞だ。「浦... 2023.08.24 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第377話 惟忠vs.親泰と親貞、そして光秀vs.純久 永禄十二年 十一月十六日 浦戸城「これは一体どういう事か?」 謁見の間、というほど大層なつくりではないが、応接の間で声を張り上げているのは吉良親貞と香宗我部親泰である。 浦戸城から安芸城、つまり一揆軍の拠点に兵糧が運び込まれている報せを受け... 2023.08.23 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第376話 かかった火の粉がいつの間にか四百万石② 永禄十二年 十一月十六日 諫早城「そして日の本に戻るが、伊予は、いましばらくかかりそうじゃ。西園寺が、ふふふ、まあ、なんというか、塹壕とはな」「ざん、ごう……? にございますか?」 龍造寺純家が質問する。純家は一門だから参加しているのではな... 2023.08.23 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第375話 かかった火の粉がいつの間にか四百万石 永禄十二年 十一月十六日 諫早城 純正は各方面から届けられる書状や通信文書を読みながら、定例会議を開いて今後の対策を考えていた。 空閑三河守、藤原千方(親)、鍋島直茂、尾和谷弥三郎、佐志方庄兵衛の五人が傍らにいる。そして閣僚の面々。「千方よ... 2023.08.23 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第374話 土佐安芸郡一揆⑥黒幕は小佐々弾正大弼純正なのか? 永禄十二年 十一月十五日 阿波 ※勝瑞城「なに? まだ一揆が収らぬと?」「はい、安芸城を占拠した一揆勢は安芸郡全体に広がり、安芸国虎の嫡男十太夫が蜂起して、一揆を扇動いたしております」 ※三好長逸と※三好宗渭は正月に御所を襲い義昭を殺害する... 2023.08.22 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第373話 土佐安芸郡一揆⑤陰のフィクサー?小佐々治部少丞純久 永禄十二年 十一月十五日 京都 室町御所「公方様、小佐々弾正大弼純正が家臣、小佐々治部少丞純久にございます」 純久は京都にあって大使として各国(各勢力)の重要人物と会うことが多いが、義昭は少し面倒くさいので、必要最小限にしていたのだ。 しか... 2023.08.22 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第372話 土佐安芸郡一揆④小佐々家の介入は人道支援? 永禄十二年 十一月十五日 土佐 岡豊城 急な報せを受けた香宗我部親泰は、急ぎ京より土佐へ戻り岡豊城で長宗我部元親と会議を行っていた。「殿、状況はいかがにござるか」「うむ、攻めかかっておるが、なかなかに手強い。勢いは強まるばかりじゃ。使者を出... 2023.08.21 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第369話 長政の野望 with ◯◯ 北近江よりの立志伝 永禄十二年 十一月 近江 小谷城「継潤、その後公方様はどうなのだ?」 浅井長政は信長の妹を嫁にし、同盟者となっていたが、自身の存在感の低下に危機感を抱いていた。 事実、美濃を攻略するまでは共闘相手として、上洛する際は障害となる六角と共に戦う... 2023.08.19 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第368話 仕組まれた反乱、南九州にて 永禄十二年十一月二十日 諫早城 会議室 小佐々純正は政務の合間を縫って、子どもたちと遊んでいた。 子供だと思っていた弟の千寿丸は元服し、結婚して海軍兵学校へ入学している。甥っ子の幸若丸でさえ十一である。そろそろ元服を考えなくてはいけない。 ... 2023.08.18 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第367話 土佐安芸郡一揆③独立、なるか? 永禄十二年 十一月十日 土佐 安芸郡 安芸城「殿、これからどうなさいますか」 家老であった黒岩越前守の息子、黒岩掃部(30)である。「若と言われ続けてきて、いきなり殿は慣れぬな」「は、しかし安芸家の復興のためには慣れていただかなくてはなりま... 2023.08.18 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第366話 観音寺騒動ならぬ三雲騒動 永禄十二年 十一月十日 南近江 三雲城 織田信長の圧倒的な軍事力の前に、昨年の永禄十一年、六角氏の主城である観音寺城が落とされた。 実際には支城である箕作城がわずか一日で落とされ、次いで和田山城の城兵の離散にともない、守れぬと判断しての逃走... 2023.08.17 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第365話 土佐安芸郡一揆、安芸千寿丸改め弘恒蜂起する。② 永禄十二年 十一月七日 京都 在京小佐々大使館 親泰、我が家中の重き臣として、深き憂いの報せを伝えん。 去る十月三十一日、安芸郡伊尾木村にて一揆起こりて勢い強く、江川村、土居村へと広がりつつあり。 さらには、我が軍がかつて討ち取った安芸国虎... 2023.08.16 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第364話 土佐安芸郡一揆、安芸千寿丸改め弘恒蜂起する。 平凡なサラリーマン沢森武は気絶し、戦国時代の超弱小地方領主の跡取りとして転生する。平和を望みつつも周囲がそれを許さない。歴史知識と現代経験を活かし、技術革新や産業の革命を起こしながら周囲の脅威に立ち向かう、戦国歴史改変小説。 2023.08.16 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第363話 元第二分隊航海科の純正、六分儀の製作に携わる? 永禄十二年 十一月 諫早城天守 天文台 寒い、しかし冷えて眠気覚ましにはちょうどいい。 九十郎秋政が観測をしていた。諫早城天守に設けられた観測用天文台だ。天守からも渡れる構造になっているが、天文台側からは天守には入れない。 純正の足音が聞こ... 2023.08.15 西国の動乱、まだ止まぬ