第54話 手旗と旗旒信号と望遠鏡

手旗と旗旒信号と望遠鏡 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
手旗と旗旒信号と望遠鏡

 技術街の職人に頼んでおいたレンズがやっと完成した。それを元に望遠鏡の製造を依頼して、石原岳堡塁と岳の城、天崎城と沢森城、本郷城と小佐々城に設置する。

 晴れた日で視界が良ければ、裸眼でも視認できる距離の城同士もあった。(みんな目がいい!)でも天気が悪くても使える様にだ。

 同時に手旗信号と旗旒信号も陸海軍共通でつくり、ひと目で情報のやり取りができる様にした。

 どこの敵で数はどのくらいで、あとは旗印で誰が総大将なのか? とかね。城主不在とか領主不在とか……色々と考えればいい。便利だ。手旗なら普通に文字通信ができる。

 おおお、時代を先取っているなあ。ふっふっふ……元○○の血が騒ぐ!

 それから石原岳堡塁には試験的に、かなり原始的ではあるが、防壁にコンクリートを使っている。

 ぶっちゃけ材料はどうだったか忘れたのだが、貝殻やら石灰石やら粘土やら、燃やしたり混ぜたりして、一番強度の高そうな材料比率を割り出していた。

 仮に強度が石垣と同じでも、見た目で「おおお!」となれば士気もあがる。

 その他新作が続々できて嬉しい限りだが、鉛筆の実用化と量産が決まった。道喜の予測ではせっけんと同程度の利益が出せる模様。

 ちょっと職人の大工比率が多かったので、どうしても値段を高めに設定しないといけなかったが、それでも十分いけるようだ。価格設定も高めから徐々に販売量とあわせて、利益率の高いところで決める。

 このへんは彼ら二人にお任せだ。俺はわからん!

 今、諸々の設備投資費を除いても、五万貫くらいの蓄えはある。ただ、船一隻つくったら半分になる。年に一隻建造できても……、かなりきつい。まだまだ。

 あと綿花を十反分追加で栽培していたので、百五十組の布団ができた。七千五百貫くらいで売れたようだ。しかしこれは年に一回、しかも耐久品なので毎年同じ利益かわからない。

 無双じゃなくてもいい! って言ったけど、……やはり無双がいいかな。

 あ、別に魔法でもいいよ神様!

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