転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第327話 『激闘! 鹿児島湾海戦! -突破口-』 文久四年(元治元年)四月六日(1864/5/11)「司令官! 前方に海峡があります!」 イギリス駐清艦隊は、海峡を突破後は艦船の修理と負傷者の治療をしつつ、湾内を偵察した。幸い砲台はない。島津軍もうかつに近づいて反撃を受けるのを想定して、あ... 2025.01.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第326話 『激闘! 鹿児島湾海戦! -台場と艦隊-』 文久四年(元治元年)四月五日(1864/5/10)「敵艦、離れていきます!」「どれだ?」「もっとも小さな艦、鈍足な艦が湾内ではなく、湾外へ逃げます!」 薩摩海軍安行丸の退避を確認した見張りが報告した。「その先には何がある?」「何もありません... 2025.01.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第325話 『激闘! 鹿児島湾海戦! -序章-』 文久四年四月三日(1864/5/8) |蟄居《ちっきょ》処分状 文久四年三月二十七日、赤塚源六、大山彦助、松方正義の三名は、主命に背き独断専行にて大島沖に於おいて英国艦隊と交戦せり。 これは重罪である。 然されども今般の英国との戦況に鑑み... 2025.01.08 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第324話 『払暁の奄美大島』 文久四年三月二十六日(1864年5月5日)「おい、ほんのこてこいで良かとな? (本当にこれでいいのか?)」 永平丸艦長の大山彦助が全員の顔を見て確認するように言った。「仕方なかじゃろ。殿ん命じゃ。逆らうわけにゃいかん」 安行丸艦長の川村純義... 2025.01.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第323話 『イギリス東インド・清国艦隊の奄美侵攻』 文久四年三月二十六日(1864年5月1日) 「さて、薩摩はどう出るかな? 大村艦隊は出てくるだろうか」 イギリス連合艦隊第1艦隊(在清国駐留イギリス東インド・清国艦隊)、旗艦であるユーライアス艦上で、艦隊司令官であるサー・オーガスタス・レオ... 2025.01.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第322話 『国外退去ならびに臨戦態勢』 文久四年三月四日(1864年4月9日) 「急ぎなさい。私が戻るかオールコック前公使が戻るか分からないが、正直なところ良い思い出がない。できればあまり関わり合いたくない国だがな」 駐日イギリス代理公使のエドワード・セント・ジョン・ニールは、執... 2025.01.04 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第321話 『僅差可決と艦隊派遣』 文久四年一月二十六日(1864年3月4日) イギリス議会ではパーマストンとラッセルの豪腕によって、正式に日本への武力行使が可決された。10票にも満たない僅差であったが、反対意見を押しのけ、イギリス海軍艦隊が派遣されるようになったのだ。 昨... 2025.01.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第320話 『南北戦争とフランスとオランダ』 文久三年十二月十八日(1864年1月26日) 次郎はイギリスとの開戦を見据え、列強を日本側に取り込もうと考えていたが、ロシアは上手くいくであろうとの感触であった。アラスカの売却はロシアにとってもメリットがある。 もし万が一破談となっても、... 2025.01.01 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第319話 『アラスカ売却交渉とロシア太平洋艦隊のネーバルプレゼンス』 文久三年十二月十一日(1864年1月19日) 箱館「ほう……これはまた、珍しい。何かの交渉ならば、ぜひお手柔らかに願いたいものですな」 駐日函館ロシア領事のヨシフ・アントノヴィチ・ゴシケーヴィチは、決して良い思い出とは言い難い相手と、再び交... 2024.12.31 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第318話 『全体戦略会議とロシア』 文久三年十二月二日(1864年1月10日) 上海 「読みたまえ」 イギリス東インド・清国艦隊司令官のサー・オーガスタス・レオポルド・キューパーは、副官に命じてイギリス本国の海軍省からの訓令を読み上げさせた。 -議会において日本との国交断交並... 2024.12.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第317話 『江戸の備えと江川英敏』 文久三年十一月十二日(1863年12月22日) 「はい、では大きく息をすって、吐いて~」 韮山代官の江川太郎左衛門英敏は、父の後を継いで農兵育成・反射炉の完成・爆裂砲弾の作成などを次々に推し進め、それと並行して江戸湾の海防を担う大役を背負っ... 2024.12.29 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第316話 『薩摩と長州』 文久三年十月二日(1863年11月12日) -発 次郎左衛門 宛 松前勘解由様 昨今の日英関係に鑑み、開戦となればロシアの動向愈々以ていよいよもって重きにして、特に間宮海峡並びに宗谷海峡の備えは重きと存じ候間(思うので)、近く新式砲台の設... 2024.12.29 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第314話 『謁見と三条実美』 文久三年七月九日(1863年8月22日) -発 丹後守 宛 蔵人 賛成多数にて実行せよ この命令が江戸の純顕から届いて、1か月が過ぎていた。「岩倉様、これは……いったい如何いかなる仕儀にございましょうや(どういう事ですか)?」「申し訳あり... 2024.12.27 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第313話 『技術革新と大老会議』 文久三年六月二十九日(1863年8月13日) 強力な海軍を創る。 その一環として次郎がオランダに発注した2,500トン級鋼鉄艦である『大成』が川棚に到着したのは、去年のちょうど今ごろである。 世界でも最先端の同艦の設計図をもとに、同型艦を... 2024.12.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第312話 『岩倉具視の出世と大哨戒網』 文久三年五月十五日(1863年6月30日) -発 六位蔵人次郎左衛門 宛 左近衛権少将様(島津久光) 斯様かように短き略式なる書面にて失礼仕り候。 生麦の儀、いまだ解決に至らず候間そうろうあいだ(解決してませんので)、イギリスの出方により... 2024.12.25 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第311話 『イギリスの分析』 文久三年五月十一日(1863年6月26日) 「ふむ……」 イギリス東インド・清国艦隊司令官のオーガスタス・レオポルド・キューパー少将は、本国から指令のあった調査報告書を読んで目頭を押さえている。 1.江戸で消費される米その他の食料品の9割は... 2024.12.24 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第310話 『和宮の懐妊と家茂上洛』 文久三年三月二十四日(1863年5月11日) 極秘 1863年3月25日 駐日英国公使館代理公使 エドワード・セント・ジョン・ニール殿 親愛なるニール殿、貴殿より届いた1862年12月20日付の書簡を読んだ首相と私は、大変驚愕きょうがく... 2024.12.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第308話 『イギリス本国の外交指針』 文久三年一月二十九日(1863年3月18日) 「晋作よ、松陰先生はああ言ったが、お主の考えは如何いかがなのだ?」 高杉晋作と久坂玄瑞、桂小五郎は城下の料亭で話をしていた。「ん? 僕の考えかい?」 晋作は小五郎の質問を聞いていたのかいないのか... 2024.12.20 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第307話 『文久遣欧使節の帰国と朝廷と長州』 文久二年十二月十一日(1863年1月30日) 川棚港「兄上! あれっきりと申し上げましたよね! 弘化四年の砌みぎり、人は宝だと仰せになって、某それがしに全国行脚を命じられました。これが最後だと! 某は信之介様のもとで学びたいと!」 そう言っ... 2024.12.20 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第306話 『第一回大老院と薩摩』 文久二年十二月九日(1863年1月28日) 江戸城 現在でいう組閣が行われ、政事総裁職に松平春嶽、将軍後見職に一橋慶喜が選出された。 ・筆頭大老は安藤信正(まとめ役) ・大老衆は島津忠義、毛利敬親、山内容堂、伊達慶邦、前田斉泰(5名) ・老... 2024.12.18 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第305話 『人事は尽くしたので、他にやるべき事をやる』 文久二年十一月二十日(1863年1月9日) 肥前大村 生麦事件が歴史通りに発生し、その対応に忙しかった次郎ではあるが、大村藩内ではさらなる技術革新が行われていた。 パーシー・ホッグを救えなかった事実に苦悩する一之進ではあったが、愛弟子の長与... 2024.12.17 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第303話 『ジョン・ラッセルとパーマストン』 文久二年十月二十八日(1862年12月19日) イギリス 極秘 1862年9月10日 ラッセル外務大臣閣下 横浜より、憂慮すべき事件についてご報告申し上げます。去る8月26日、生麦村において、上海の貿易商であるC.L.リチャードソン氏を含む... 2024.12.15 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第302話 『厚顔無恥と知らぬ存ぜぬ』 文久二年十月二十八日(1862年12月19日) 横浜 イギリス公使館 <エドワード・セント・ジョン・ニール> どうする? どうする? どうする? 上海からの当事者始末の報告とその信憑性の疑わしさ。もし生きていれば、狙われた事を恨んで証言をす... 2024.12.14 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
Uncategorized 第301話 『対面と交渉』 文久二年十月二十七日(1862年12月18日) 横浜 上海から済生丸が横浜に寄港して1か月半がたったが、パーシーの葬儀はごく小規模に執り行われた。プロテスタント教徒であったために、オランダ人居留地より牧師を呼び、キリスト教式で行われたのだ。... 2024.12.13 Uncategorized
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第300話 『状況急変』 文久二年九月五日(1862年10月27日) 長崎 -発 次郎 宛 一之進 重畳、患者の容態を優先し、横浜で回復の後、協力を願う- 長崎へ到着した済世丸は医療物資の補給を行い、出港した。 横浜を目指し、患者を診療所に移した後に完全に回復させ、... 2024.12.12 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第294話 『交渉開始とイギリスの魔の手』 文久二年八月十九日(1862年9月12日) |玉蘭閣《ぎょくらんかく》「なるほど。で、イギリス人の旅行客が巡撫じゅんぶだか知府だかの……ああ、大名って言うんだったか。その行列を遮って進もうとして、その2人が銃を撃ち、他のイギリス人が無礼を働... 2024.12.06 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第293話 『青幇と黄金栄』 文久二年八月十九日(1862年9月12日) 玉蘭閣ぎょくらんかく 晋作とその一行は重厚な扉を押し開け、『玉蘭閣』の中へと足を踏み入れる。 そこは豪華絢爛けんらんな装飾と、妖艶な雰囲気に満ちた別世界だった。華やかな衣装をまとった人々が行き交い... 2024.12.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第291話 『上海租界とリボルバー』 文久二年八月十八日(1862年9月11日) 上海 フランス租界 ホテル『宏記洋行』 部屋には佐賀藩の中牟田倉之助、薩摩藩の五代友厚、そして大村藩士の峰源助がいた。彼らは皆、晋作と同じく通商のために上海に来ていた同志である。「おお、晋作君か... 2024.12.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第290話 『生麦事件交渉-5-10万ポンドの要求』 文久二年八月十八日(1862年9月11日) 日本側とイギリス側の会談は連日にわたって続き、ついにニールは上海租界における捜査協力を認めるに至った。 今回のニールの目的は、100対0の勝利でなくともイギリス優位で交渉を進め、賠償金を勝ち取り... 2024.12.02 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第288話 『生麦事件交渉-3-真実は上海に』 文久二年八月十二日(1862年9月5日) 夜 神奈川奉行所「安藤様、あまりに差し出がましい物言い、真に申し訳ございませぬ」 次郎は前面にでてニールと交渉した事を謝るが、信正はからからと笑って答える。「なに、蔵人がそうだと言う事は丹後守殿から... 2024.11.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第286話 『横浜、イギリス領事館にて』 文久二年八月十二日(1862年9月5日) 横浜 イギリス公使館「駐日イギリス代理公使のエドワード・セント・ジョン・ニールです」「大老、安藤対馬守(信正)にござる」「太田和六位蔵人次郎左衛門にございます」 オオタワ……? とニールは呟つぶやい... 2024.11.28 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第285話 『虚々実々』 文久二年八月五日(1862年8月29日) 江戸城『英国の罠 - 仕組まれた事件』 次郎が小説家なら、この時期の出来事をこういう話題にタイトルをつけそうだ。 が、小説家ではない。 現場にいるのだ。「三郎殿、こたびは従四位下左近衛権少将への叙任... 2024.11.27 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第284話 『次郎再び江戸へ』 文久二年七月二十八日(1862年8月23日) 発 六位蔵人(次郎) 宛 御大老様 生麦デノ儀ニツキ、急ギ参府イタシタク存ジ候。英吉利カラノ問ヒニツイテハ、先ズ以テ謝罪ト真相ノ解明ガ要ルカト存ジ候 ■横浜診療所 一命をとりとめたリチャードソ... 2024.11.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第283話 『生麦事件のその後とエイガー機銃とアームストロング砲』 文久二年七月二十一日(1862年8月16日) イギリスの狙いは薩摩藩ではなく、幕府の弱体化と各藩の対立であった。事件は日本全体の混乱を狙ったもので、薩摩藩は標的ではなかったが、結果的に巻き込まれたのだ。 日本は国際法に則ってヒュースケンの殺... 2024.11.25 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第282話 『生麦事件』 文久二年七月二十一日(1862年8月16日)生麦村 雲一つない晴天。東海道の生麦村付近を、薩摩藩主・島津忠義の父、島津三郎久光の一行がゆっくりと進んでいた。江戸での交渉を終え、薩摩への帰路についたのだ。「国父様、少々お休みになってはいかがで... 2024.11.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第281話 『文久の改革と土佐尊王党』 文久二年七月三日(1862/7/29)江戸城 島津久光はその条件をのんで勅を実行させるほかなかった。 安藤信正の発言は正論であり、それを退ける正当な理由がなかったのだ。信正の人事権や大老の序列と役割、大老院と老中院の設置など、役職に外様と親... 2024.11.21 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第278話 『久光の幕政改革』 文久二年四月二十九日(1862/5/27) 発 次郎蔵人 宛 御大老 先日 島津三郎様 兵千ヲ率イテ上洛セリ 幕政ノ改革ヲ求メルモノナリ 次郎はそう幕府に報告しようと考えたが、止めた。よくよく考えたら次郎は幕臣ではない。それに久光は攘夷じ... 2024.11.15 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第277話 『久光の上洛と寺田屋事件』 文久二年四月一日(1862/4/29) 京都 岩倉邸 発 諸調方しょしらべかた(諜報局) 宛 蔵人様 薩摩ノ草ヨリ報セアリ 島津三郎様 上洛ノ由 日本は次郎の活躍で不平等条約は締結しておらず、関税自主権もあり、領事裁判権も認めていない。また... 2024.11.13 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第276話 『公儀への報告と対馬事件の国内後始末。くすぶっている火は収まるか?』 文久二年三月十日(1862/4/8) 日魯間領土境界確定並びに対馬事件賠償条約と名付けられた長い条約は、批准日を1年後とした。それまでに賠償金の支払いや捕虜の返還、そして樺太(千島列島含む)におけるロシア国籍の民間人と兵の退去が行われる。... 2024.11.11 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第275話 『戦争か? 賠償と領土』 文久二年二月二十日(1862/3/20) 交渉3日目~「まさか」 ゴシケーヴィチは即座に否定し、戦争論議で多少過熱した議論を冷ますため、会談はさらに翌日に持ち越した。戦争というワードを出したが、当然戦争する気などない。 第一極東の兵力だけで... 2024.11.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第272話 『皇女和宮とロシア全権との交渉』 文久二年一月十五日(1862/2/13)~二月十一日(3/11)「なんだって! ? 襲われた? いつ? どこで? 誰が?」 史実と歴史が変わっても対馬の問題は解決しておらず、他の問題も山積みである。 しかし次郎は攘夷じょういに関しては藩内で... 2024.11.06 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第271話 『坂下門外』 文久二年一月十五日(1862/2/13) 江戸城「申し上げます! 御大老様、坂下門外にて襲われましてございます!」「なに! ? 真か?」 大老安藤信正襲撃の報はまたたく間に江戸城をかけめぐり、久世広周は信正の安否を問うた。「幸いにして御大... 2024.11.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第270話 『清国との交渉と、斉彬殺害の影響』 文久元年十二月二十日(1862/1/19) 江戸城「あわせて今ひとつ、清国とのことでございますが」「清国?」 上野介はなぜここで清国が出てくるのか、と思いつつも、その興味を抑えることができなかった。「米国の戦時国債の話をしておる時に、なに... 2024.11.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第269話 『小栗上野介との交渉』 文久元年十二月二十日(1862/1/19) 江戸城「これはこれは蔵人殿(次郎)、如何いかがなさいましたかな? 某、もはや大抵の事には驚きませぬぞ」「上野介様、なにも驚かそうなどとは考えておりませぬ。実は此度こたび、お許しいただきたいことが... 2024.11.01 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第268話 『ハリスと小栗上野介』 文久元年十二月十二日(1862/1/11) 江戸 善福寺 アメリカ公使館 アメリカ本国では北軍合衆国と南軍連合国が戦争をしている。ここ日本でもロシアによる対馬占拠事件が起こり、非道な異人を廃すべきとの国内の攘夷じょういムードは高まりつつあ... 2024.10.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第267話 『南北戦争』 文久元年十一月二十一日(1861/12/12) イギリスの後にやってきたフランスであったが、内 容はイギリスとほぼ同じであった。表面上は友好を装ってはいるが、列強1位と2位のつばぜり合いにロシアは付き合うつもりはない。 オランダはやんわり... 2024.10.28 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第266話 『イギリスの思惑』 ~文久元年十月十九日(1861/11/21) ロシア サンクト・ペテルブルク 王宮 外務大臣のアレクサンドル・ゴルチャコフは昼夜を問わず業務に追われていた。 日本への対応、そして関係各国への対応である。「至急、箱館領事館へ全権委任状を」 深... 2024.10.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第265話 『ロシア帝国外務大臣アレクサンドル・ゴルチャコフと海軍大臣コンスタンチン・ニコラエヴィチ』 文久元年九月十六日(1861/10/19) ロシア サンクト・ペテルブルク 王宮「海軍大臣よ、余は正直乗り気ではなかったが、日本の対馬を租借する件は、上手く進んでおろうな」 ロシア帝国皇帝アレクサンドル2世は、弟であり対馬租借の発案者である... 2024.10.24 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第262話 『イギリスとフランスの思惑と攘夷の志士』 文久元年八月十二日(1861/9/16) 大村「それ見た事か! やってくれた、やってくれたぞ大村の家中が!」 真木和泉は声高に叫んだ。「これまで公儀の弱腰で異国のいいようにされて参ったが、まこと、胸のすくような仕儀にござる!」「ええ、まさか... 2024.10.18 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第261話 『オランダ領事ヤン・カレル・デ・ウィットと4か国協議へむけて』 文久元年七月七日(1861/8/12) 江戸 西応寺 駐日オランダ公使館「デ・ウィット領事、……失礼、公使に昇任されたのでしたね」「お久しぶりです次郎殿、お変わりないですか?」 オランダ領事のヤン・カレル・デ・ウィットとは、長崎以外で会うの... 2024.10.16 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く