転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第458話 『時と場合』

慶応四年十二月十日(1869年1月22日) 周防国 三田尻「御家老様、三田尻の港が見えてまいりました」 供の助三郎の声に次郎は我に返る。船室の窓に目をやると鉛色の空の下に長州の陸地が横たわっていた。「そうか。出迎えはあるかな」「井上馨殿が直...
信長と純正、そして教え子たち

第909話 『法廷準備と新たな同盟~枢機卿裁判とイタリア商人~』

慶長七年九月二十五日(西暦1602年10月11日)リスボン「陛下、枢機卿すうききょうの弁護人はどうなさいますか」 法務大臣が羊皮紙に目を通しながら口を開いた。 教皇特使がローマへ帰国してから2週間が過ぎ、リベイラ宮殿では特別法廷の準備が本格...
信長と純正、そして教え子たち

第908話 『ローマ教皇庁』

慶長七年七月十一日(西暦1602年8月27日)リスボン「よいか、気づかれないよう迅速に任務を遂行するのだ」「ははっ」 セバスティアンが逮捕状に署名した翌朝早く、王室保安局の部隊が静かに出動した。 石畳の道に響く統制された足音が、行き交う者も...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第453話 『武備恭順 ~長州藩、復讐への道筋~』

慶応四年十月二十七日(1868年12月10日) 周防国 山口城 周布政之助の死は、長州藩に重苦しい影を落としていた。 慶喜の政治的裁定によって藩の重臣が命を絶たれた事実は、藩士たちの心に幕府への消えぬ憎悪を刻み付けたのである。藩庁の空気は悲...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第450話 『沙汰と黒幕』

慶応四年九月六日(1868年10月21日) 新選組の屯所で、土方は取り調べを続けていた。 しかしいっこうに進展はない。 一方には京都見廻みまわり組の隊士たち、もう一方には長州藩士たちがいる。「我らは何もしておらぬ。祝い酒の帰りに歩いていただ...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第14話 『緊迫の尖閣』

令和9年4月8日(2027年4月8日) 東シナ海 尖閣諸島周辺海域 横須賀で編成式が執り行われていた、まさにその時。 東シナ海の尖閣諸島、魚釣島周辺海域は一触即発の緊張に包まれていた。 巡視船『あさづき』の船橋内の空気は張り詰め、田中は双眼...
信長と純正、そして教え子たち

第903話 『ポルトガルの焦燥』

慶長六年(西暦1601年)十二月 ポルトガル王国・リスボン リスボンの空は鉛色の雲に重く閉ざされていた。 本来であれば冬でも気温が高い地域だが、大西洋から吹く風は冷たく湿気を含んでおり、太陽の暖かさを感じられない港町は、北方の地域と同じく活...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第447話 『周布と久坂』

慶応四年九月三日(1868年10月18日) 夜の闇が三条小橋界隈の小さな居酒屋にまで忍び寄っていた。 行燈の頼りない光が、店内にいる数人の男たちの顔をぼんやりと照らしている。 昼間に藩邸で『弾圧停止の約束』を取り付けたとの知らせを受け、束の...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第29話 『10万ギルダーの選択』 

1591年8月15日(天正19年6月26日) オラニエアカデミーの一室 広場から響く騒がしい声を完全にシャットアウトした部屋の中で、フレデリックたちは誰も口を開こうとしなかった。 重苦しい空気が流れ、時間だけがゆっくりと過ぎていく。 沈黙の...
信長と純正、そして教え子たち

第898話 『見えざる灰』

慶長六年九月十九日(1601年10月25日) 肥前県諫早 帝国政府庁舎 純正が館山で東日本の新たな秩序の礎を築いている頃、首都諫早では、緊張感の中で国家の全ての機能がフル稼働していた。 帝国食糧安全保障会議。 そこでは、帝国の存亡を左右する...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第13話 『新鋭、第一護衛艦隊第一機動護衛隊』

令和9年4月8日(2027年4月8日) 海上自衛隊の横須賀岸壁には、初春の柔らかな陽光が降り注いでいる。 海将補として任官していた山口は、第一護衛隊群司令である沢村利行海将補とともに、横須賀基地で執り行われる特別な編成式に参加していたのだ。...
信長と純正、そして教え子たち

第894話 『純正と信長』

慶長五年六月二十六日(1600年8月5日) 岐阜城「……」「……」 病によって半年以上も意識を失っていた純正の盟友は、痩せてはいたが、その目は穏やかであった。 静かな瞳がただ真っ直まっすぐに純正を見据えている。 部屋には他に誰もいない。 信...
一強からの変化

第891話 『白装束の嘆願:乱世を終わらせる覚悟』

慶長五年四月二十一日(西暦1600年6月2日)  数日間の逃避行の末、織田信則と蒲生氏郷の一行は近江国の佐和山城に到着した。 岐阜城を出てから、夜道を駆け、昼は身を潜めを繰り返したのである。 疲労は一行全員の体に重くのしかかっていたが、信則...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第54話 『動乱の九州:女王壱与と狗奴国との攻防』

西暦257年3月1日 方保田東原《かとうだひがしばる》の都「各国の皆様、お集まりいただき、ありがとうございます」 都の大広間では、弥馬壱国同盟の主要国から代表者が集まっていた。壱与が上座に座り、その隣には比古那と彌勇馬(ミユマ)、伊都比売(...
一強からの変化

第890話 『飢餓の進軍と死装束の長政』

慶長五年四月十日(西暦1600年5月22日) 「おお、越後屋に組屋ではないか。他にも……。何人かは見知らぬが、代替わりでもしたか? 懐かしいのう。如何いかがした?」 嘆願書を携えた十名の商人である。 昔馴染みへ語りかける穏やかな口調とは裏腹...
一強からの変化

第889話 『深夜の脱出』

慶長五年四月十日(西暦1600年5月22日) 深夜 岐阜城 半月の夜だった。 岐阜城はまるで巨大な獣が寝息を殺しているかのように、深い静寂に包まれている。 だが、その静寂は張り詰めた弦にも似て、いつ切れてもおかしくない緊張をはらんでいた。 ...
一強からの変化

第887話 『座して死を待つか』

慶長五年四月二日(西暦1600年5月14日)  春の柔らかな日差しとは裏腹に、織田家とその同盟国が治める地は、静かに、しかし確実に壊死えしし始めていた。 肥前国資本の生産業者が一斉に撤退してから、わずか1か月後である。 当初の『暴動寸前の騒...
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第429話 『壮大なる根回し』

慶応四年(明治元年)三月十日(1868年4月2日) 弘前城「大老院の解散、真まことに公儀のなさる事はよう分からぬ。薩摩の考えで設けられ、互いの考えが合わぬとか、悪口雑言飛び交ったとか。それと此度こたびの来訪は関わりがあるのか?」 雪解けの気...
一強からの変化

第885話 『抗えぬ国力差』

慶長五年二月二十日(西暦1600年3月16日) 岐阜城「何だと? 上様が?」 武井十左衛門は家来からの報告を受け、苦々しい顔をしている。 大日本国崩壊を受け、織田家は日ノ本大同盟以前の状態に戻り、純正から一切の干渉を受けなくなった。 信長の...
一強からの変化

第884話 『純正、問答無用』

慶長五年二月十六日(西暦1600年3月12日) 諫早城「して、殿下、この先は如何いかがなさるおつもりでしょうか。陸海軍すべて備えは十分にて、あとは殿下の号令のみにございます」「まあ待て、直茂、まだ最後の確認をいたしておらぬ。安土の政庁にて、...
一強からの変化

第881話 『密書と各州』

慶長四年十一月十二日(西暦1599年12月29日) 能登 七尾城「何、書状じゃと?」「は、岐阜の宰相武井十左衛門からそれがしへの書状にございます」 武井十左衛門は織田の重臣であったが、それでも直接他家の当主に手紙は送れない。 そのため、同じ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第418話  『慶勝との会談』

慶応三年七月十六日(1867年8月15日) パリのフランス外務省別館では長時間の交渉が続いていたが、重厚な石造りの建物がより一層重い雰囲気を醸し出していた。「我が国としては、特に火薬製造の技術、製鉄の技術、そして精密な機械細工の技術に関心が...
一強からの変化

第874話 『世界技術・学術同盟』

慶長四年七月二十七日(西暦1599年9月16日)午前「殿下、和蘭(オランダ)の蒸気船から煙が上がっております!」 突然、諫早城の見張り台から報告が入った。 純正は書斎でマウリッツからの親書を読み返していたが、慌ただしい足音と共に直茂が駆け込...
一強からの変化

第873話 『金色の時計』

慶長四年七月二十六日(西暦1599年9月15日) 諫早城<小佐々純正> あー、眠……。 オレはコーヒーを飲み干しておかわりを頼み、立ち上がって伸びをする。それから頭の上で手を組んで、左右に体を伸ばした。 次に、前屈して腕を前にやろうとする。...
八紘共栄圏を目指して

第870話 『大ハーン、リンダン・フトゥクト・ハーン』

慶長四年六月四日(西暦1599年7月25日) アスト部領域 リンダン大ハーン即位式典 春の草原に清らかな風が吹いている。 小さな丘の上には、簡素ながらも厳かな祭壇が設けられ、その周囲をチャハル部とアスト部の部族民が囲んでいた。 参列者の顔に...
八紘共栄圏を目指して

第869話 『守りなき竜』

慶長四年四月十二日(西暦1599年6月4日)アスト部領域との境 チャハル部臨時宿営地 春の嵐が過ぎ去った草原に、朝の光が差し込む。 20ほどのゲルを中心に、その外側には馬と家畜の柵、さらにその外には見張りの塚が置かれていた。 中央の大きなゲ...
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第866話 『佐世保への線』

慶長四年二月十五日(西暦1599年3月11日) 肥前国諫早城「中継所の建設予定地はこちらになります」 太田和源五郎は純正の前に広げられた地図を指さした。諫早から佐世保までのルートに沿って、赤い点が複数打たれている。「まずは、諫早の御城下より...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第53話 『銅と錫』

正元四年一月二十四日(257/2/24⇔2025/1/7 09:00)方保田東原かとうだひがしばるの宮処みやこ「香春岳の調査隊、本日出立しゅったつします!」 宮処の広場では、百名ほどの調査隊が出発の準備を整えている。 数十人の人夫が荷物を背...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第74話 『GWだ! っつっても公立中学だしこの時代。大型連休なんてねえよ』

1986年(昭和61年)5月3日(土)~5日(月)「憲法記念日と子どもの日だけが休みで、翌日の6日は普通に学校じゃねえか」 それが悠真の感想だった。 転生してからGWは2回目だが、毎年思う。「ゴールデンウィークってなんなんだよ……こんなの"...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第52話 『狗奴国との緊張状態、戦争は避けられるのか?』

正元四年一月二十一日(257/2/21?) 方保田東原かとうだひがしばるの宮処みやこ 修一たちとSPROのメンバーは、結局前回と同じ方法で弥馬壱国へ向かうことになった。 車を使って行けば一日で行けると喜んだ一行だったが、すぐにぬか喜びに終わ...
八紘共栄圏を目指して

第857話 『盤上の策士たち』

慶長三年十月三十日(西暦1598年11月28日) 海西地方 天津市 開封府で万暦帝との会見を終えた純正は、大陸三分の計が実現しようとしている今、海西地方の天津市で今後の対策を練っていた。 女真はモンゴルの侵攻を受けて防戦のために遼東へ撤退し...
八紘共栄圏を目指して

第855話 『保定府会談と草原の狼煙』

慶長三年九月一日(西暦1598年10月1日) 天津衛「何だ、ヌルハチはおらんのか?」 三国戦争の調停のために渡海し、天津に到着した純正は、河間府にヌルハチがいないと知り、驚きを隠せなかった。 随行員はいつもどおり、戦略会議室のメンバーで構成...
八紘共栄圏を目指して

第854話 『三国鼎立とモンゴルのオルドス・トゥメト・ヨンシエブ・チャハル・ハルハ・ウリャンカイ』

慶長三年八月一日(西暦1598年9月1日) 諫早「殿下はこれでもまだ、明が弱まるべきだと仰せになりますか――」 明国の内閣次輔、沈一貫は諫早城下の外交使節迎賓館の一室に滞在していた。 純正との初回交渉から一週間。 彼は齢六十を超え、最後の奉...
八紘共栄圏を目指して

第853話 『新都 開封』

慶長三年七月二十一日(西暦1598年8月22日) 開封府 黄河のほとりに広がる開封は、かつて北宋の『東京』として栄えた都だった。 三重の城壁に囲まれた街並みは、長安のような碁盤目状ではなく、複雑に入り組んだ路地と水路が張り巡らされている。 ...
八紘共栄圏を目指して

第852話 『決断』

慶長三年七月二十一日(西暦1598年8月22日) 万暦帝は決断を下した。 開平府(現在の内モンゴル自治区シリンゴル盟正藍旗南部)から順天府(北京)までは、約441km。 宣府(河北省張家口市)からは約194km、大同府(山西省大同市)からは...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第12話 『転生者フレデリックと転生者オットー&コンパス・オブ・ディスティニー』

1590年6月19日 オランダ ライデン「ちょっと話がある、後で時間とれるか? お前も同じ転生者なんだろ? 日本人の(日本語で)」 フレデリックはオットーの耳元でそうささやいた。 オットーは瞬時に状況を理解したのか、短くうなずく。「皆、静ま...
八紘共栄圏を目指して

第851話 『対スペインパルチザンと李化龍のあせり』

慶長三年六月十八日(西暦1598年7月21日)「直茂、ビルカバンバの皇帝に親書は届いておろうな?」「は、そろそろかと存じます」 今年の2月にインカ帝国の皇帝から親書を受け取り、正式に国交を樹立する旨の返書を送ったのだ。 ただし、軍事支援は行...
八紘共栄圏を目指して

第850話 『登州決戦』

慶長三年五月十五日(西暦1598年6月18日) 満州国が登州に侵攻して1か月。 その間李化龍りかりゅうは敵の動きを警戒しつつ、防衛線の強化を図ってきた。しかし、事態は彼の予想以上に深刻な展開を見せている。「総兵大人! 沙門島しゃもんとうに敵...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第10話 『軍人としての矜持』

令和7年3月16日(2025年3月16日) 護衛艦『いずも』 多目的室「小松司令、そして石川艦長、一つお伺いしたいのですが、よろしいですか?」「どうぞ」 山口に聞かれて小松は返事をした。石川は黙ってうなずいている。「この戦争はなぜ始まったの...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第10話 『兄貴へ直談判②本格始動へ』

1590年4月5日 オランダ デン・ハーグ <フレドリック・ヘンドリック>「砂糖と塩、それに石けんとロウソクか」 兄貴は、ふむ、とうなずきながら、羊皮紙に書かれた計算式に目を通した。 寒い。 16世紀のオランダは寒いな。オランダの気候には慣...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第9話 『ロシア・ウクライナ戦争』

2025年3月16日(令和7年3月16日)「この馬鹿者が! 一列に並べ! 足を開け! 歯を食いしばれ!」(元)飛龍副長の鹿江隆(海軍中佐)の叫び声が聞こえた。「はっ!」 角野、橋本、重松が横並びになり、足を開いて休めの姿勢で直立不動の状態に...
八紘共栄圏を目指して

第848話 『山東から北京へ。寧夏の決断』

慶長三年四月九日(西暦1598年5月14日)「急報! 急報! 登州沖に大船団が出現しました! 女真の水軍と思われます!」 副官からの報告を受け、李化龍は全軍に戦闘態勢を整えるよう指示した。「おいでなさったな。女真のヤツらめ」 李化龍は城壁に...
八紘共栄圏を目指して

第847話 『ネゴシエイト』

慶長三年三月四日(西暦1598年4月9日) 諫早「これはこれはフュンドン殿、遠いところわざわざようお越し下さった」「いえいえ。伊集院殿も安国寺殿も、お元気そうでなによりです」 ヌルハチの腹心、フュンドンが肥前国首都の諫早を訪れるのは2度目で...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第8話 『適応プログラム』

2025年2月14日(令和7年2月14日) 佐世保市内 適応プログラムと言っても特に難しくはない。4月1日から各教育課程が始まるが、それまでの3か月間に現代人としての素養を身につけるのが目的である。 2024年度の教育課程全てが修了する3月...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第370話 『京都にて』

慶応二年一月十七日(1866/3/3) 京都 岩倉邸 次郎は正月の年賀の献上品とは別に、挨拶と近況報告を兼ねた参内を終え、岩倉具視の屋敷にいた。 幕府がアラスカの購入に動いている件を次郎から聞いており、岩倉はその真意を探ろうとしていたのだ。...
八紘共栄圏を目指して

第835話 『建州沿岸と豆満江』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)夜 へトゥアラ <小佐々純正> オレたちは問題が解決するまで滞在することになり、宿舎に案内された。『お互いに戦うつもりはない。じっくり腰を据えて話し合おう』 ヌルハチの提案を受けて、居室で一人考え事を...
八紘共栄圏を目指して

第833話 『遼東では足りぬのか、沿海州では足りぬのか』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)へトゥアラ「はっきり言っておきますが、余は肥前国はもちろん、その冊封国である朝鮮と戦うつもりはありませんぞ」 ヌルハチはそう言って純正の言葉を待った。「戦うつもりがないのであれば、なおさら兵を引き上げ...
八紘共栄圏を目指して

第832話 『何をもって領土とするか』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)肥前国彼杵そのぎ郡 佐世保湊みなと『失礼いたします! こおおおおぉぉぉぉぉぉぉのおおおぉぉぉぉぉぉぉぉおお馬鹿者があああああ!』「そんな感じで殿下の前で、自分の息子を力いっぱいぶん殴ったのよ」「へえ…...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第7話 『情報統制と非公式法整備』

2025/1/30(令和7年1月30日) 海上自衛隊 佐世保地方総監部 山口と加来、そして隊司令の小松と艦長の石川が出迎えた7名の正面に座り、聴取が行われた。 会議室には緊張感が漂っている。 時を超えてきた軍人たちと、彼らを受け入れる現代日...
八紘共栄圏を目指して

第831話 『豆満江からウラジオストク』

慶長元年九月十日(1596/10/31)「長官、なんの変哲もございませんな。海沿いに砦と言えるような代物はありませんぞ」「うむ」 海軍大臣長崎甚左衛門純景からの命令で、佐世保を母港とする第一艦隊は豆満江河口周辺を索敵していた。同時に豆満江ト...