転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第276話 『公儀への報告と対馬事件の国内後始末。くすぶっている火は収まるか?』 文久二年三月十日(1862/4/8) 日魯間領土境界確定並びに対馬事件賠償条約と名付けられた長い条約は、批准日を1年後とした。それまでに賠償金の支払いや捕虜の返還、そして樺太(千島列島含む)におけるロシア国籍の民間人と兵の退去が行われる。... 2024.11.11 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第275話 『戦争か? 賠償と領土』 文久二年二月二十日(1862/3/20) 交渉3日目~「まさか」 ゴシケーヴィチは即座に否定し、戦争論議で多少過熱した議論を冷ますため、会談はさらに翌日に持ち越した。戦争というワードを出したが、当然戦争する気などない。 第一極東の兵力だけで... 2024.11.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第274話 『名を取るか、実を取るか。あるいはその両方か』 文久二年二月十九日(3/19) 交渉2日目「サハリン(樺太)……ですか? それが何か?」 ゴシケーヴィチはそうとぼけたが、それが割譲を意味しているのは明らかである。現在樺太は日露の雑居地であり、国境線は定めていない。それがためにロシアによる... 2024.11.08 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第273話 『日露交渉初日、強硬? 穏健?』 文久二年二月十八日(3/18) 箱館 駐日ロシア領事館「問題が起きた時だけでなく、前向きな話し合いの時にお会いしたいものですね」 次郎たち3人は、ゴシケーヴィチが差し伸べた手を握ることなく右手で遮って言う。「シェイクハンドはすべて円満に終わ... 2024.11.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第272話 『皇女和宮とロシア全権との交渉』 文久二年一月十五日(1862/2/13)~二月十一日(3/11)「なんだって! ? 襲われた? いつ? どこで? 誰が?」 史実と歴史が変わっても対馬の問題は解決しておらず、他の問題も山積みである。 しかし次郎は攘夷じょういに関しては藩内で... 2024.11.06 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第271話 『坂下門外』 文久二年一月十五日(1862/2/13) 江戸城「申し上げます! 御大老様、坂下門外にて襲われましてございます!」「なに! ? 真か?」 大老安藤信正襲撃の報はまたたく間に江戸城をかけめぐり、久世広周は信正の安否を問うた。「幸いにして御大... 2024.11.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第761話 『北方三国同盟と明の滅亡への序曲』 天正十九年五月十一日(1590/6/12) 紫禁城「兵はいる。だが動かすことは難しいだろう」 内閣大学士の申時行は誰に告げるわけでもなく、静かに、淡々と述べた。「100万の兵を抱え、各地の衛所にも精鋭がいる。しかし……」「軍餉ぐんしょう(兵... 2024.11.04 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第270話 『清国との交渉と、斉彬殺害の影響』 文久元年十二月二十日(1862/1/19) 江戸城「あわせて今ひとつ、清国とのことでございますが」「清国?」 上野介はなぜここで清国が出てくるのか、と思いつつも、その興味を抑えることができなかった。「米国の戦時国債の話をしておる時に、なに... 2024.11.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第760話 『乱、その後』 天正十九年四月八日(1590/5/11) へトゥアラ「申し上げます! 明国、寧夏鎮ねいかちんの副総兵、哱拝ぼはい殿の使者がお越しになっております」「なに? 明の? ……よし、通すがよい」 建州女真の首都であるへトゥアラの政庁で政務をとってい... 2024.11.02 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第269話 『小栗上野介との交渉』 文久元年十二月二十日(1862/1/19) 江戸城「これはこれは蔵人殿(次郎)、如何いかがなさいましたかな? 某、もはや大抵の事には驚きませぬぞ」「上野介様、なにも驚かそうなどとは考えておりませぬ。実は此度こたび、お許しいただきたいことが... 2024.11.01 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第759話 『哱拝の乱』 天正十九年三月四日(1590/4/8) 紫禁城 天正十一年(1582年)に張居正が死んでから、都・北京の空気は少しずつ、しかし確実に変質していった。 かつて大和殿で政務を執っていた万暦帝の姿は、もはや見られない。 名宰相であった張居正の死... 2024.10.31 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第268話 『ハリスと小栗上野介』 文久元年十二月十二日(1862/1/11) 江戸 善福寺 アメリカ公使館 アメリカ本国では北軍合衆国と南軍連合国が戦争をしている。ここ日本でもロシアによる対馬占拠事件が起こり、非道な異人を廃すべきとの国内の攘夷じょういムードは高まりつつあ... 2024.10.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第266話 『イギリスの思惑』 ~文久元年十月十九日(1861/11/21) ロシア サンクト・ペテルブルク 王宮 外務大臣のアレクサンドル・ゴルチャコフは昼夜を問わず業務に追われていた。 日本への対応、そして関係各国への対応である。「至急、箱館領事館へ全権委任状を」 深... 2024.10.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第756話 『フアン・デ・サルセードとマルティン・デ・ゴイチ ―大日本国産業事情視察録―』 天正十八年十一月十六日(1589/12/23) <フアン・デ・サルセード> フアン・デ・サルセード 記(40歳、第2次フィリピン海戦当時29歳) 11年前、私とマルティンは第2次フィリピン海戦の敗将として肥前国に連れてこられた。 私は当時... 2024.10.25 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第264話 『列強第一位のイギリスと第二位のフランス、そして未来の世界覇権国アメリカ』 文久元年八月十二日(1861/9/16) 横浜 某所「な!」 ハリスは何かを発言したいのだが、発言できず、ただ驚きの感嘆符を発したのみである。「さて皆様、各国、様々なお考えがあるかと思いますが、我が国の要望はただ一つ。ロシアのこれ以上の横暴... 2024.10.22 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第754話 『大日本国予算審議会』 天正十八年八月三十日(1589/10/9) 「それでは方々、天正十八年度、第一回補正予算会議を開きたいと存じます」 肥前国の財務大臣である太田和屋弥市が立ち上がり、会議の開始を告げた。大日本国の中で肥前国があまりに強力であり、その近代的な... 2024.10.21 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第263話 『列強の国際法』 文久元年八月十二日(1861/9/16) 横浜 某所「度重なる警告にも耳を傾けず、自国民が射殺されるような、今回同様の事態になったら、どうなさいますか?」 次郎のその鋭い質問に各国の代表者たちは言葉を失い、部屋は重い沈黙に包まれる。最初にそ... 2024.10.20 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第262話 『イギリスとフランスの思惑と攘夷の志士』 文久元年八月十二日(1861/9/16) 大村「それ見た事か! やってくれた、やってくれたぞ大村の家中が!」 真木和泉は声高に叫んだ。「これまで公儀の弱腰で異国のいいようにされて参ったが、まこと、胸のすくような仕儀にござる!」「ええ、まさか... 2024.10.18 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第752話 『飢饉のその後とジャガイモ畑』 天正十八年五月二十六日(1589/7/8) 仙台城「では、早速本題に入りま しょう」 と小佐々治三郎純久が切り出した。「只今ただいまの奥州の事の様ことのさまについて、伊達殿から説いていただきましょう」 政宗は深刻な表情で答える。「然されば、... 2024.10.17 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第261話 『オランダ領事ヤン・カレル・デ・ウィットと4か国協議へむけて』 文久元年七月七日(1861/8/12) 江戸 西応寺 駐日オランダ公使館「デ・ウィット領事、……失礼、公使に昇任されたのでしたね」「お久しぶりです次郎殿、お変わりないですか?」 オランダ領事のヤン・カレル・デ・ウィットとは、長崎以外で会うの... 2024.10.16 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第260話 『幕府と列強』 文久元年五月三十日(1861/7/7) 大老安藤信正は腕を組み、これまでの次郎の報告を踏まえて幕府としての見解を出そうとしていた。「然されど太田和殿、撃沈はいささか理ことわり過ぎし(極端な)行いだったのではあるまいか」 小栗上野介は警告に... 2024.10.15 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第259話 『ロシアはいいのに、日本は悪いのか?』 文久元年四月二十二日(1861/5/31) 箱館在日ロシア領事館「さて領事、貴国としては如何いかがなさいますか?」 次郎は昨日と全く変わらず、無表情で駐日ロシア帝国領事のヨシフ・ゴシケーヴィチに質問した。「我が国としては、この事態を平和的... 2024.10.14 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第751話 『6歳の子供にできる事とできないこと。肥前国と大日本国』 天正十八年四月十二日(1589/5/26) 仙台城「殿! 各県から援助米の求め多く、とても城の蔵だけでは処する事能いませぬ!」「各県の備蓄米はないのか?」「すでに底をつき、ゆえに総督府へ懇願がきているのでございます」 各県、各郡、各村にはそ... 2024.10.14 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第258話 『戦後処理その3:日露戦争が起きるのか?』 文久元年四月二十一日(1861/5/30) 箱館在日ロシア領事館「では領事、時間には限りがありますので、さっそく本題に入らせていただきます」 次郎は挨拶もそこそこに、対馬で起きたロシア軍艦領土侵犯事件についての会談を始めた。「まず始めに、こ... 2024.10.13 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第258話 『戦後処理その3:日露戦争が起きるのか?』 文久元年四月二十一日(1861/5/31) 箱館奉行所「では領事、時間には限りがありますので、さっそく本題に入らせていただきます」 次郎は挨拶もそこそこに、対馬で起きたロシア軍艦領土侵犯事件についての会談を始めた。「まず始めに、こちらのサイ... 2024.10.13 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第257話 『戦後処理その2:前言撤回』 文久元年四月七日(1861/5/16) 対馬「では杉村殿……いや、佐須伊織殿とお呼びしたほうがよろしいかな」「ご随意に」「では伊織殿、ロシアに船の補修と補給のための物資は与えたが、必要以上の上陸や測量などは許していないと?」「無論にござる。... 2024.10.12 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第256話 『戦後処理その1』 遡って文久元年二月二八日(1861/4/7) 二月十九日付(23日博多着) 露国 測量セリ 修理ノタメノ小屋建テリ 食料求メラルルモ 牛ハ断リケリ「これは一体どういう事ですかなゴシケーヴィチ領事、先日退去を命ずるようお願いしたはずですが」 ... 2024.10.11 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第255話 『ロシア軍艦対馬占領事件』 文久元年二月十一日(1861/3/21) 発 宗対馬守 宛 御大老 露国軍艦来航セリ 退去求ムモ 応ジズ 本来は3週間かかる幕府への報告も、博多に着いた時点で電信に直され、幕府と長崎奉行、そして参与である純顕の元へも届いた。実は、対馬に外国... 2024.10.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第254話 『歴史は、変わらないのか?』 万延元年十二月九日(1861/1/12) 吉之助(西郷隆盛)にとって幸いだったのは、横浜から大阪を経由して鹿児島、長崎、大村を往復する小曽根大浦海運の客船(輸送船)が一日、五日、十日、十五日、二十日、二十五日と運航していた事だ。 四日に江戸... 2024.10.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第253話 『清河八郎とヒュースケン、陰謀の痕跡』 万延元年十二月四日(1861/1/7) 史実における長井雅楽の航海遠略策は、公武合体が進まず窮地に陥っていた幕府にとっては渡りに船の政論であったが、今世は攘夷じょうい運動や倒幕運動もそこまで高まっていない。 そのため少なくとも、次郎や上野... 2024.10.08 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第252話 『長井雅楽と航海遠略策。長州と斉彬に迫る影』 万延元年十月二十五日(1860/12/7) 「馬鹿馬鹿しい。然様な些末な事に頭を使うなら、もっと他に為すべき事も考えるべき事もあるでしょう」 小栗上野介は御大老安藤信正の問いに事もなげに答えた。「ふっ……。些末な事か。相変わらず豊後守(当時... 2024.10.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第250話 『土佐の勤王、それぞれの勤王。そして攘夷』 万延元年九月五日(1860/10/18) 大村 武市瑞山や岡田以蔵とともに大村にやってきた藤田小四郎、平野国臣、真木和泉の3人であったが、必然的に土佐グループとは分かれて行動するようになっていた。 意図していたわけではなく、自然とそうなっ... 2024.10.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第748話 『ポルトガル王都リスボンと新たな転生者』 天正十八年一月十四日(1589/2/28) 元亀二年(1571年)から開発が始められた炸裂弾とその砲は、日夜国友一貫斎を中心として研究開発がなされていたが、すでに18年の歳月が流れていた。 一貫斎は、純正の叔父であり、肥前国の科学技術省大... 2024.10.05 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第249話 『朝廷の和宮降嫁に対する意向とイギリスと薩摩の情勢』 万延元年七月二十日(1860/9/5) 京都御所 陣座 太閤鷹司政通、関白九条尚忠、正四位下右近衛権少将の三条実美、同じく正四位下右近衛権少将の岩倉具視の4人の重臣が集まっていた。 同じ官位官職ではあるが、実美は具視を格下に見ている。 政... 2024.10.04 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第248話 『公武合体と龍馬。アギとアザ』 万延元年六月三日(1860/7/20) 江戸城 評定部屋 「出雲守殿、件の公武合体は進んでおろうか」「は、御大老様発案のとおり奏上いたしましてございます」 久世広周は安藤信正の問いに短く答え、続けた。「して、その策は成るとして、公議政体にお... 2024.10.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』 第28話 『時間が、違う。』 2024年6月22日(07:30) 黒崎下郷 <中村修一> 墳墓を出たオレ達はまず車に乗り込んだんだが、さすがにそのままでは乗れない。8人乗りのプラドでも厳しいので、後部座席の両側に箱乗りして、荷台にも乗って無理やりYショップまで移動した。... 2024.10.02 『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第247話 『変の余波』 安政七年四月十四日(1860/6/3) 江戸城 評定部屋 ※永蟄居ちっきょ 前水戸藩主・徳川斉昭 隠居・謹慎 水戸藩主・徳川慶篤 ※切腹 水戸藩家老・安島帯刀 水戸藩京都留守居役・鵜飼吉左衛門 水戸藩京都留守居役助役・鵜飼幸吉 水戸藩奥右... 2024.10.02 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
大日本国から世界へ 第747話 『モノモタパ王』 天正十七年十月六日(1588/11/24) ケープタウン 純正はインドへ駆逐艦を派遣し、カリカットの総督府からポルトガル領のゴアを経由して、ムガル帝国領内の通過を許可してもらって、オスマン帝国へ使者をだした。 同時にポルトガルへも親書を送り... 2024.10.01 大日本国から世界へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第246話 『大老安藤信正と首座久世広周ならびに公儀表警護方』 安政七年三月二十四日(1860/4/14) 江戸城 評定部屋 「御大老、真に斯様かような高札を市井に立てるのでございますか」「然様、病のため療養とする旨の上書もあれど、斯様な仕儀にてお亡くなりになった事は、すでに江戸市中に知れ渡っておろう。... 2024.10.01 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第245話 『驚天動地』 安政七年二月十一日(1860/3/3) 江戸城 評定部屋「何? 警護の数を増やせじゃと?」「は、然様にございます。折から樺太でのロシアによる襲撃が起こっており、箝口令かんこうれいの甲斐かいなく市井に話が出回っているようでございます。然れば攘... 2024.09.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
大日本国から世界へ 第746話 『ケープタウンとポルトガル。周辺の王国とインドと同じ状況』 天正十七年十月六日(1588/11/24) ケープタウン カリカットからソコトラ沖の海戦を経て、マダガスカルに到着して現地を視察した後、純正の艦隊はケープタウンに到着した。「父上、朝夕は肌寒いですが、日中は過ごし易うございますね」「うむ。今... 2024.09.29 大日本国から世界へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第244話 『莫大な艦隊維持費と二個艦隊計画に樺太派兵増強』 安政七年一月二十日(1860/2/11) 次郎は川路聖謨としあきらと協議の上、ロシア側に慰謝料を払って貰う事と、今後の事件再発防止のために新たな条約を締結する事でゴシケーヴィチとの間で合意した。 慰謝料は1人あたり500両で30名分の1万... 2024.09.29 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第243話 『条約破棄?』 遡って安政六年八月三日(1859/8/30) 大村 産物方「”Madam”……私は責任者との面談をお願いしたはずですが……」「私が責任者です。本来なら家老である夫が責任者ですが、留守の際に全権を委任されているのは私です。ですから私に話してい... 2024.09.28 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル 第242話 『箱館ロシア領事館と大村藩、そして幕府。……やはり攘夷じゃあ!』 安政六年十一月三十日(1859/12/23) 箱館 ロシア領事館「さて、|如何《いか》なる|故《ゆえ》にて|斯様《かよう》な仕儀とあいなったか、しかとお伺いしたい」 松前藩家老の松前勘解由と立石昭三郎は、ロシア領事のヨシフ・ゴシケーヴィチを... 2024.09.27 転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル
大日本国から世界へ 第745話 『オスマントルコ帝国とポルトガル』 天正十七年八月十六日(1588/10/6) アラビア海ソコトラ島沖「各員、警戒を厳となせ」 純正は単艦で(補給艦含まず)航海をしていたが、カリカットの印阿第一艦隊よりケープタウンまで護衛の要望があったので、隷下の一個水雷戦隊(軽巡一、駆逐艦... 2024.09.27 大日本国から世界へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第241話 『蝦夷地とロシア』 安政六年十一月十五日(1859/12/8) 大阪「なんですと? 福井の殿様が蒸気船を?」 鴻池善右衛門は大阪で室屋(内田)宗右衛門よりその報を聞いた。「それはまずい事になりましたな」「ええ、そう思ったんで御用商人の筆頭である善右衛門さんにお... 2024.09.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル 第239話 『兵備輸入取締令(へいびゆにゅうとりしまりれい)と大浦・小曽根商会の横浜・箱館支所』 安政六年九月二十六日(1859/10/21) 次郎はこれを予見していたのだろうか。 大村藩がオランダに最新軍艦を発注し、しかも鋼鉄艦を発注した直後に、幕府から全国の諸大名に以下の法令が発布された。『兵備輸入取締令』 ・いかなる諸大名、また... 2024.09.24 転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第238話 『遣米使節と海外領事館ならびに渡航許可』 安政六年九月一日(1859/9/26) 新見正興や村垣範正、小栗上野介をはじめとする使節団の派遣にともない、法整備も行われた。渡航先のサンフランシスコでは日本初の外国における領事館の設置が行われるのだ。 海外渡航における諸法規を整備する必... 2024.09.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
大日本国から世界へ 第744話 『アルマダの海戦の敗北とカリカット総督府』 天正十七年六月二十四日(1588/8/16)「な、なんだと? そんなバカな……」 フェリペ2世はアルマダの海戦の敗報を絶望と共に知った。 手から報告書が滑り落ちて床に散らばるが、側近たちは固唾をのんで王の反応を見守っている。やがて彼は深く息... 2024.09.23 大日本国から世界へ
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第237話 『布衣ならよかろう。または六位のいずれか』 安政六年八月三日(1859/8/30) 京都 鷹司邸「大変光栄な仕儀にございますが、諸般の事様を鑑みまして、主君丹後守様曰いわく、慎んでお断り申し上げたいとの事にございます」 次郎は京の鷹司邸にて、先日掴んだ情報による純顕すみあきの昇進と自... 2024.09.22 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く