転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第470話 『次なる火種』

慶応五(明治二)年四月十二日(1869年5月23日) 採決の日から2日後、議事堂には奇妙な緊張感が満ちていた。 次郎は公議政体党の議員たちが浮かべる自信に満ちた表情を横目に、思いを巡らせている。 彼らが勝利の勢いを駆って、次なる一手、何を打...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

第11話 『闇夜の手術とLEDライト』

王国暦1047年10月9日(火)21:00 = 2025年9月6日(土)23:35:51<田中健太>「矢は絶対に抜かないで! 下手に抜けば、大出血を起こすから。傷口を見て、臓器の損傷がないか確認する。輸血の準備も……」 エリカは独り言をつぶ...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第34話 『リエージュへ』

1591年12月 オランダ アムステルダム フレデリックが製鉄計画を発表した翌日から、アカデミーは関係者全員の真剣な雰囲気が満ちあふれていた。 特に、リエージュへ向かう先遣隊に選ばれた3人の男たちの周囲は慌ただしい。 現場総監督を任されたデ...
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第10話 『火箭』

王国暦1047年10月6日(火)10:00 = 2025年9月6日(土)23:01:16<田中健太> イワオカに到着してから10日が過ぎた約束の日、オレたちは再びエイトリの工房を訪れていた。 この10日間にオレは毎日工房に顔を出して、細部の...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第469話 『採決の日』

慶応五(明治二)年四月十日(1869年5月21日) 本会議での採決を翌日に控えた夜、慶喜が住む小浜藩邸の一室には、井伊直憲と加藤丹後守、そして小栗上野介と渋沢栄一が集っていた。 部屋の空気は張り詰めているが、奇妙な落ち着きがある。 出納帳は...
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第9話 『エイトリとミスリルとオリハルコン』

王国暦1047年9月26日(土)10:00 = 2025年9月6日(土)21:21:16<田中健太> 外からの光が届きにくい街を、坑道から採掘される発光石が青白く照らしている。 何だろう? 例えるなら地下街や地下鉄の駅。24時間稼働の工場や...
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第8話 『ドワーフの都』

王国暦1047年9月20日(金)10:00 = 2025年9月6日(土)20:21:16<田中健太>「さて、今後の計画なんだけど」 オレは馬車の乗り合いの組み合わせを翌日から変えた。 野営するときは家族と一緒だが、昼間移動するときは前の馬車...
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第7話 『招かざる客』

王国暦1047年9月15日(日)18:00 = 2025年9月6日(土)19時34分36秒<田中健太> ガルドとの夜の話は、オレの心に重くのしかかっていた。 魔法省の監視。 今のところ実害はないけど、オレの改良を良く思ってはいないはずだ。さ...
信長と純正、そして教え子たち

第921話 『マラッカの波紋』

慶長八年九月十二日(西暦1603年10月16日) 16世紀の東南アジアでは、明朝の冊封体制から脱却し、朝鮮や琉球とともに新たに日本の冊封下に入る国家が増加していた。 ベトナムにおいては、北朝(莫ばく朝)を滅ぼした鄭氏一族の東京国や阮氏の広南...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第468話 『悪魔の証明』 

慶応五(明治二)年四月一日(1869年5月12日)「……そうか。出納帳を出せと」 慶喜の声は意外なほど落ち着いていた。「金の出入りが真でも案ずるには及ばん」 最初は驚きを隠せなかったが、じっくり考えた慶喜の答えはこうであった。 ――幕府の極...
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第6話 『旅立ちの朝』

王国暦1047年9月12日(土)05:00 = 2025年9月6日(土)18:59:11<田中健太> 王都南門前は、まだ薄暗い夜明け前だというのに既に活気に満ちていた。 商人たちは荷車を準備して、冒険者たちは装備を点検している。 毎朝何組も...
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第5話 『ドワーフ州へ』

王国暦1047年9月10日(木)18:00 = 2025年9月6日(土)18:44:36<田中健太>「いや、いや、いやあああああ! ぜーったい嫌あー! アンも一緒に行く!」 アンが泣きながらオレに抱きついて両手でグーでバンバンたたく。 10...
信長と純正、そして教え子たち

第920話 『帰路』

慶長八年七月十日(西暦1603年8月16日)「これで、欧州での務めは全て終わったな」 テムズ川を下る御座船(遣欧艦隊旗艦)の甲板で、純正は小さくつぶやいた。 数か月に及んだ欧州歴訪の最後を飾るロンドンの街並みが、灰色の空の下でゆっくりと遠ざ...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

第4話 『ドワーフの工房と魔法省の魔の手』

王国暦1047年9月7日(月)07:00 = 2025年9月6日(土)18:10:01<田中健太・52歳> 目が覚めた。 窓から心地よい朝の光が差し込んでいる。 チュンチュンチュン……。「あなたー、ご飯できてるわよ。起きてー」 レイナの声が...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第467話 『逆転の一手』

慶応五(明治二)年四月一日(1869年5月12日)「それがしの不徳の致すところ。誠に申し訳ございませぬ」 詮議が終わって半刻ほど過ぎた頃であった。 京都に構える大村藩邸の一室で、根岸主馬が畳に額をすり付けんばかりに頭を下げている。 悔しさと...
信長と純正、そして教え子たち

第919話 『ジェームズ1世とロバート・セシル』

慶長八年七月四日(西暦1603年8月10日) イギリス ロンドン エリザベス1世は1603年3月24日に崩御(69歳没)して、1603年4月28日に埋葬されていた。 葬儀には駐英日本領事館から参列していたが、今回は純正と純勝、皇帝と皇太子の...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

第3話 『偽りの帰還』

王国暦1047年9月6日(日)18:00 =2025年9月6日(土)18:04:36<田中健太> オレには(ケントには)奥さんと娘がいる。 衝撃の事実だった。 オレは52歳で、ケントも仮に52歳だとすれば十分あり得る話だ。 でもこころの準備...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第19話 『海上警備行動』

令和9年8月3日(2027年8月3日)15時05分 首相官邸 橘たちばなの所信表明演説が国会で終わったのが午後1時過ぎである。官邸が演説成功の祝賀ムードから解放され、通常の業務に戻ろうとしていた矢先だった。 「尖閣諸島、魚釣島北西沖にて所属...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第466話 『御料所差配詮議方と幕府除目詮議方』

慶応五(明治二)年四月一日(1869年5月12日) 1週間たっても、慶喜に対して伊達慶邦からの返事はなかった。 東北の遊説の行程は知らせてあったので、電信を使えばすぐに届くはずなのに、である。 慶喜は考えた。 返事がない……すなわち迷ってい...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

第2話 『偽者のオレかオレの偽者か』

王国暦1047年9月6日(日)12:00? =2025年9月6日(土)18:02:06? <田中健太> ――尋ね人 ――MISSING ――田中健太 ――ケント・ターナー ――KentTurner 心当たりのある方は精密加工ギルドまでご連絡...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

第1話 『価値なき歯車と、異次元の扉』

2025年9月5日(金) <田中健太・52歳> ガチャリ。 トイレのドアノブをひねって一歩、足を踏み出す。 その瞬間、オレの世界は音を立てて書き換えられた。「……ん?」 鼻をついたのは強烈なアンモニア臭。 湿った土とカビ、そして濃密な植物が...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第465話 『慶喜、諸侯を巡る』

慶応五(明治二)年三月一日(1869年4月12日) 京都 仙台藩邸 慶喜は、東北の諸藩は会津、仙台、庄内、米沢の四藩が味方につけばまとまると考えていた。外様が多いが譜代も多い。大藩である仙台の威光は大きく、日本海側の諸藩も、仙台が味方につけ...
信長と純正、そして教え子たち

第917話 『ラ・ロシェルの屈辱』

慶長八年五月二十五日(西暦1603年7月4日)フランス ラ・ロシェル港 3国をつなぐ電撃の結婚式が終わって、リスボンを発った蒸気船は北海をめざして航路を取っていた。 ビスケー湾は夏とはいえ海煙が濃く、陰鬱な灰色の波が船体を洗っている。 フレ...
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第464話 『詭弁か忠義か』

慶応五(明治二)年二月十六日(1869年3月28日) 京都 大村藩邸 本日は夜も遅いので、と言って別れた翌日、居室で先に口を開いたのは純顕であった。「次郎。昨日は詭道きどうと申したが、つぶさにはいかなる手を打つのだ。公議政体党は数で我らを上...
信長と純正、そして教え子たち

第916話 『王たちのチェス盤』

慶長八年四月一日(西暦1603年5月11日)リスボン「何が賢王だ。バカバカしい。稀代きだいの愚王ではないか」「馬鹿野郎! 大声で言うんじゃねえ。捕まっちまうぞ」「庶子とは言えかわいそうに。何千何万リーグも果ての東の国に嫁がされるとは……」「...
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第463話 『慶喜の奇策』

慶応五(明治二)年二月十五日(1869年3月27日) ――議会が認めたなら、それで構わぬ。 江戸から戻った慶喜の答えは、次郎の予想に反してとても単純であった。 天領の議会管理も、幕閣の門戸を大いに開く提案も、議会の承認があれば認めるらしい。...
信長と純正、そして教え子たち

第915話 『純勝の恋と再びのコンスタンティノープル』

慶長八年三月十六日(西暦1603年4月27日) リスボン「は? 何だって? もう1回言ってみろ」「いえ、ですから父上、某……」「ああもう! はっきり申せ!」 どうした? いつになくモジモジしている。 まあこいつのことだから、案外大したことな...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第33話 『煉瓦』

1591年11月 オランダ アムステルダム「よし、方針は決まった。オレたちは鋼鉄を作る。この時代にはまだ存在しない、全く新しい価値をオレたちの手で生み出すんだ」 アカデミーの会議室は、これから始まる巨大な事業への緊張感に満たされていた。「ハ...
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第462話 『あり得ない条件』

慶応五(明治二)年二月五日(1869年3月17日) 京都・小浜藩邸「……条件、とな。いかなるものか」 慶喜は努めて平静を装って低い声で問い返した。 家茂の意向を受けて、徳川の威光を保ったまま大村を取り込むための懐柔策である。その最終段階で相...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第18話 『所信表明』

令和9年8月2日(2027年8月2日) 日本の新政権誕生の翌日、海外メディアは一斉に反応を示していた。 ――北京・人民日報 ――『極右政権、日本に誕生 ―― 戦時回帰の危険』 記事はこう続く。 『日本新生党とその連立勢力は、軍国主義の亡霊を...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第461話 『懐柔』

慶応五(明治二)年二月五日(1869年3月17日) 京都・小浜藩邸 障子の外からは、夕刻を告げる鐘の響きがかすかに届いていた。 調えられた食卓には鯛たいや鴨かもの吸物、京の野菜を使った膳が並んでいる。夜の饗応きょうおうは豪華ではないが、随所...
『自宅のトイレが異世界に!転生者の美女2人と男1人に出会ったので、現代技術を使って産業革命を起こすことにしました』

キャラクター紹介

田中 健太(たなか けんた) 大手重工業メーカーに勤務する52歳の機械工学者で、役職は部長待遇。航空機エンジンの設計に携わっている。妻と離婚し、大学生の息子と娘に養育費を払いながら社宅で一人暮らしをしている。ある日、自宅のトイレのドアが異世...
信長と純正、そして教え子たち

第913話 『コンスタンティノープルの合流 』

慶長八年三月十四日(西暦1603年4月25日) リスボン「ここがお主が以前より言っておったポルトガルの都か……」 蒸気船の甲板から目前に広がる街並みを眺めながら、政権相談役の信長が深い感嘆の声を漏らした。 白い壁とオレンジ色の屋根が丘陵に沿...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第32話 『鉄は国家なり』

1591年11月 オランダ アムステルダム アムステルダムの冬は、厚い雲が空を隠していた。 街には冷たい空気が漂う。 それとは対照的に証券取引所の周りは人でいっぱいだった。 行き交う人々が発する確かな熱気がある。『オラニエ蒸気機械会社』の株...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第460話 『問責と仕切り直し』

慶応四年十二月二十日(1869年2月1日) 江戸城「? 然様さようか。余が聞いた話とは随分違うようだが……」  慶喜の額から冷や汗がしたたり落ちた。「余が聞いた話では、守護職屋敷の放火と升屋の刃傷沙汰は犯人を取り押さえたと聞き及ぶ。然りなが...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第17話 『政権交代』

令和9年7月下旬 総理暗殺の衝撃が冷めやらぬ官邸の一室には、閉ざされたカーテンと沈んだ空気が漂っていた。 岩西猛外務大臣は腕を組み、机の上の湯飲みに鋭い視線を向けたまま、何も言わない。 久米義政官房長官は、総理代理として緊急対応に追われ疲れ...
信長と純正、そして教え子たち

第912話 『黄昏の聖職者』

慶長七年十月二十一日(西暦1602年12月4日) リスボン 特別法廷に第3回公判の幕が上がった。 法廷周囲には重警備態勢が敷かれ、王室保安局員が常時巡回して緊張感が漂っている。 傍聴席にはポルトガルの貴族や商人、都市参事会の代表が静かに並び...
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第459話 『鹿児島での対峙と将軍家茂』

慶応四年十二月二十日(1869年2月1日) 鹿児島へ向かう船上 <次郎左衛門> さーて、どうしたもんかな。 馨かおるや俊輔にはああ言ったけど、あれはあくまで方便みたいなもんだ。 あいつらきっと『大村藩はオレたちの味方だ』なんて思い込んだまま...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第56話 『川の道と2つの計画』

西暦257年6月2日 弥馬壱国 都「『資源の道』を、オレたちの手で造る」 修一が地図の上に引いた力強い線は、希望の光ではなく、むしろあまりに遠い理想の象徴に見えた。工房に集まった誰もが、その言葉の持つ途方もない重さに息をのむ。「道、ですか…...
信長と純正、そして教え子たち

第911話 『悪魔の技か、真実の証か』

慶長七年十月十八日(西暦1602年11月3日) 第2回公判が始まったが、リスボン特別法廷には前回とは違う空気が流れている。 第1回公判で、アルメイダは枢機卿すうききょうの権威を法と論理で打ち破った。 この事実が傍聴人の心から古い権威への恐れ...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第31話 『国家と資本』

1591年8月18日(天正19年6月29日) ネーデルラント連邦共和国 ハーグ 数日前の熱気が、オラニエアカデミーの会議室にはまだ残っている。 シャルロットが提示した金融革命の壮大な計画は、メンバー全員の心を1つの方向へと向けさせた。目の前...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第458話 『時と場合』

慶応四年十二月十日(1869年1月22日) 周防国 三田尻「御家老様、三田尻の港が見えてまいりました」 供の助三郎の声に次郎は我に返る。船室の窓に目をやると鉛色の空の下に長州の陸地が横たわっていた。「そうか。出迎えはあるかな」「井上馨殿が直...
信長と純正、そして教え子たち

第910話 『世界を繋ぐ線』

慶長七年九月二十五日(西暦1602年10月11日)リスボン「……重要な提案があるんです」 その言葉がセバスティアンの注意を強く引きつけた。イタリア商人たちが退出した後に執務室は急に静かになったが、すでに関心は新しい提案に移っている。 「今後...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第16話 『国会の嵐(後編)~暗殺と変革の始まり~』

令和9年7月15日(2027年7月15日) 佐世保 護衛艦『飛龍』艦内 司令室の大型モニターに、緊急速報のテロップが素早く流れた。『【速報】柳井総理、都内ホテルで何者かに撃たれる。心肺停止の模様』 その場にいた山口多聞、艦長の加来、副長の鹿...
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第457話 『グラバーと薩長』

慶応四年十二月八日(1869年1月20日) 京都 大村藩邸 次郎は江戸での諸外国への説明対応を終わり、幕府への引継ぎをした後に京都へ戻っていた。 戻ってきたの表現がしっくりくるほど、京都と江戸、大村を行き来している。 多忙な大村藩の家老であ...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第15話 『国会の嵐(前編)』~政権の黄昏~」

令和9年5月(2027年5月) 国会議事堂 4月の衝突事件から1か月が経過しても国会の熱気は収まらない。 折からの裏金問題や様々な政策への批判が、各党の党首から政権与党である自由保守党の総裁へ、矢継ぎ早に続いている状態であった。 SNSが普...
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第15話 『国会の嵐(前編)』~政権の黄昏~」

令和9年5月(2027年5月) 国会議事堂 4月の衝突事件から1か月が経過しても国会の熱気は収まらない。 折からの裏金問題や様々な政策への批判が、各党の党首から政権与党である自由保守党の総裁へ、矢継ぎ早に続いている状態であった。 SNSが普...
信長と純正、そして教え子たち

第909話 『法廷準備と新たな同盟~枢機卿裁判とイタリア商人~』

慶長七年九月二十五日(西暦1602年10月11日)リスボン「陛下、枢機卿すうききょうの弁護人はどうなさいますか」 法務大臣が羊皮紙に目を通しながら口を開いた。 教皇特使がローマへ帰国してから2週間が過ぎ、リベイラ宮殿では特別法廷の準備が本格...
信長と純正、そして教え子たち

第908話 『ローマ教皇庁』

慶長七年七月十一日(西暦1602年8月27日)リスボン「よいか、気づかれないよう迅速に任務を遂行するのだ」「ははっ」 セバスティアンが逮捕状に署名した翌朝早く、王室保安局の部隊が静かに出動した。 石畳の道に響く統制された足音が、行き交う者も...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第88話 『美咲の決意と初めての……口』

1986年5月26日(月) PM6:30 美咲の自宅 <風間悠真> 美咲の家まではいつもどおりの道を通ったんだが、今日はなぜか神社には立ち寄らなかった。 神社は休憩場所。 というよりも2人の暗黙の了解で、会話はするけどエッチな行為もする秘密...