転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第439話 『事件は迷宮へ、されど疑心暗鬼は深まり時は過ぎる』 慶応四年五月三日(1868年6月22日)「五兵衛よ、詳しく知らせよ」 慶寧よしやすの問いに、五兵衛は頭の中で情報をすり合わせ、間違いがないか考えている。 ただの風聞では片付けられない、不穏な意味合いを持っていると考えられるのだ。「はい、申し... 2025.07.19 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第437話 『投げられた賽・朝廷と幕府』 慶応四年五月一日(1868年6月20日) 京の空は朝から低い雲に覆われていた。 禁裏御守衛総督屯所の一室では、他とは一線を画す重厚な緊張感が満ちている。 部屋の中央には総督の一橋慶喜。 目の前には大村藩邸からもたらされた一通の書状が置かれて... 2025.07.17 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
Uncategorized 第893話 『覚醒』 慶長五年四月二十五日(西暦1600年6月26日)美濃 岐阜城 大阪での過酷な裁定から2日が経過し、信則たちは故郷の岐阜へ戻ることを許された。 温情ではない。 越前への移住準備で最後の務めを果たすためである。 岐阜城下は肥前国の役人によって完... 2025.07.16 Uncategorized
一強からの変化 第890話 『飢餓の進軍と死装束の長政』 慶長五年四月十日(西暦1600年5月22日) 「おお、越後屋に組屋ではないか。他にも……。何人かは見知らぬが、代替わりでもしたか? 懐かしいのう。如何いかがした?」 嘆願書を携えた十名の商人である。 昔馴染みへ語りかける穏やかな口調とは裏腹... 2025.07.09 一強からの変化
一強からの変化 第887話 『座して死を待つか』 慶長五年四月二日(西暦1600年5月14日) 春の柔らかな日差しとは裏腹に、織田家とその同盟国が治める地は、静かに、しかし確実に壊死えしし始めていた。 肥前国資本の生産業者が一斉に撤退してから、わずか1か月後である。 当初の『暴動寸前の騒... 2025.07.03 一強からの変化
一強からの変化 第886話 『塩が消える日』 慶長五年三月四日(西暦1600年4月17日) 尾張 清洲城下「おい、どけ! 俺が先だ!」「ふざけるな! 昨日から並んでるんだぞ!」 美濃路に面した大店、『尾張屋』の店先は、怒号と罵声が飛び交う戦場と化していた。 店の前には数百の民が殺到し、... 2025.06.30 一強からの変化
一強からの変化 第885話 『抗えぬ国力差』 慶長五年二月二十日(西暦1600年3月16日) 岐阜城「何だと? 上様が?」 武井十左衛門は家来からの報告を受け、苦々しい顔をしている。 大日本国崩壊を受け、織田家は日ノ本大同盟以前の状態に戻り、純正から一切の干渉を受けなくなった。 信長の... 2025.06.28 一強からの変化
Uncategorized 第26話 『オラニエアカデミーの誕生』 1591年4月15日(天正19年2月22日)オランダ ライデン~アムステルダム間 春の陽光が低地を照らす午後、馬車が土ぼこりを上げながらライデン市を出て北東へと進んでいた。馬車の中にはフレデリックとマウリッツの姿があった。「この辺りがいいだ... 2025.06.12 Uncategorized
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』 第53話 『銅と錫』 正元四年一月二十四日(257/2/24⇔2025/1/7 09:00)方保田東原かとうだひがしばるの宮処みやこ「香春岳の調査隊、本日出立しゅったつします!」 宮処の広場では、百名ほどの調査隊が出発の準備を整えている。 数十人の人夫が荷物を背... 2025.05.14 『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~ 第14話 『魔術師裁判』 1590年7月16日 オランダ ライデン ライデン市庁舎の石造りの法廷には、いつもよりも多くの市民が集まっていた。 窓から差し込む夏の光は、緊張感に満ちた空気を和らげるどころか、むしろその場の重苦しさを一層際立たせている。 中央の被告席には... 2025.04.21 外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』 第51話 『再び、西暦255年? なのか』 正元四年一月十四日(西暦257年2月14日?) 同じだ。 修一はそう思った。 何度も経験しているが、決して慣れない。 毎回頭痛に悩まされているからだ。「壱与、イツヒメ、イサク、咲耶、比古那……みんな無事か? 結月ちゃんは?」「はい、私は大丈... 2025.04.14 『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~ 第10話 『兄貴へ直談判②本格始動へ』 1590年4月5日 オランダ デン・ハーグ <フレドリック・ヘンドリック>「砂糖と塩、それに石けんとロウソクか」 兄貴は、ふむ、とうなずきながら、羊皮紙に書かれた計算式に目を通した。 寒い。 16世紀のオランダは寒いな。オランダの気候には慣... 2025.04.09 外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第338話 『くすぶる火種、されど購入は決まりけり?』 慶応元年十一月三日(1865/12/20) 江戸城 御用部屋 夜「安藤様、真にあのままで良かったのですか?」 小栗上野介と渋沢篤太夫、大村純顕と太田和次郎左衛門が下城した後の御用部屋での会話である。 板倉勝静や稲葉正邦ら老中院の面々は、安藤... 2025.03.16 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
八紘共栄圏を目指して 第835話 『建州沿岸と豆満江』 慶長元年十一月十四日(1597/1/2)夜 へトゥアラ <小佐々純正> オレたちは問題が解決するまで滞在することになり、宿舎に案内された。『お互いに戦うつもりはない。じっくり腰を据えて話し合おう』 ヌルハチの提案を受けて、居室で一人考え事を... 2025.03.09 八紘共栄圏を目指して
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第362話 『賠償金の振り分けとアラスカと万博』 慶応元年九月七日(1865/10/26) 証人喚問も終わり、イギリスとの賠償金交渉も終わった。 しかしこれは、あくまでも終戦。 イギリスとは断交状態である。 ガウワーは賠償金の一括支払いをもって国交の回復を要望してきたが、次郎は一蹴した。 ... 2025.03.04 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第65話 『純美と灯台デート?』 1986年(昭和61年)3月27日(木) <風間悠真> 正直なところ、オレは前世も今世も、話がうまいほうではない。 ああ、口が上手い下手って意味じゃないよ。話をつなぐって意味で、相手と適度なバランスで会話を楽しんで、楽しませる話術のほうね。... 2025.02.18 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
Uncategorized 第354話 『首里城下ふたたび。証人喚問』 慶応元年六月二十六日(1865/8/17) 琉球 予定していた9月1日~15日よりも2週間早く、証人喚問が行われた。 イギリス側としては一刻も早く実施して心証を良くしようとの考えだったのだろうが、次郎をはじめとした日本側は動じない。 証人喚... 2025.02.18 Uncategorized
八紘共栄圏を目指して 第822話 『純正とバンテン王』 文禄四年十二月二十八日(1596/1/27) バンテン王国 一時は暴徒により占拠されていた駐バンテン肥前国大使館は、肥前国海軍艦艇から上陸した陸戦隊によって取り返された。生き残った大使館員と民間人は保護されたのだ。 同時にパレンバンから南下... 2025.02.05 八紘共栄圏を目指して
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第305話 『人事は尽くしたので、他にやるべき事をやる』 文久二年十一月二十日(1863年1月9日) 肥前大村 生麦事件が歴史通りに発生し、その対応に忙しかった次郎ではあるが、大村藩内ではさらなる技術革新が行われていた。 パーシー・ホッグを救えなかった事実に苦悩する一之進ではあったが、愛弟子の長与... 2024.12.17 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第764話 『新しき三省』 天正十九年七月二十日(1590/7/20) 諫早 <小佐々純正> オレは諫早に戻ってきて城に戻り、吃緊きっきんの陸海軍の再編を終えて、ぐったりした。 もうそろそろリタイヤしてもいいんじゃね? 国内は統一してないけど戦は終わったし、大日本国も... 2024.11.18 東アジアの風雲
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第51話 『性欲との戦い。美咲とのテスト勉強』 ~1986年(昭和61年)1月31日(金) <風間悠真> 30日(木)に国語と数学、31日(金)に英語・理科・社会の実力テストがある。 中間・期末・実力テストに校外模試の学振テスト。世の中テストが多すぎだが、オレは祐介と一緒に軽音クラブの... 2024.11.08 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第47話 『凪咲と純美、午前と午後の初詣』 1986年(昭和61年)1月2日(木) <風間悠真> ずいぶん前からだが、美咲はもちろん、他の女もオレがどこで何をしているのかを聞かなくなっていた。 ・ギターの練習(自宅・祐介宅・ホール全部含む) ・学校 ・自分以外の女といる(6人) いろ... 2024.11.02 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第42話 『凪咲のスカートの中』 1985年(昭和60年)11月19日(火) <風間悠真> 自転車おっぱい計画は順調に進み、美咲・凪咲なぎさ・純美・礼子・菜々子・絵美の6人全員のむにゅむにゅを実感できた。現在進行形なのでこれからも週一で違う感触を楽しめる。 ん? オレって変... 2024.10.23 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第264話 『列強第一位のイギリスと第二位のフランス、そして未来の世界覇権国アメリカ』 文久元年八月十二日(1861/9/16) 横浜 某所「な!」 ハリスは何かを発言したいのだが、発言できず、ただ驚きの感嘆符を発したのみである。「さて皆様、各国、様々なお考えがあるかと思いますが、我が国の要望はただ一つ。ロシアのこれ以上の横暴... 2024.10.22 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第254話 『歴史は、変わらないのか?』 万延元年十二月九日(1861/1/12) 吉之助(西郷隆盛)にとって幸いだったのは、横浜から大阪を経由して鹿児島、長崎、大村を往復する小曽根大浦海運の客船(輸送船)が一日、五日、十日、十五日、二十日、二十五日と運航していた事だ。 四日に江戸... 2024.10.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第245話 『驚天動地』 安政七年二月十一日(1860/3/3) 江戸城 評定部屋「何? 警護の数を増やせじゃと?」「は、然様にございます。折から樺太でのロシアによる襲撃が起こっており、箝口令かんこうれいの甲斐かいなく市井に話が出回っているようでございます。然れば攘... 2024.09.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第231話 『神奈川(横浜)・長崎・箱館開港とオールコックとシーボルト』 安政六年三月二十日(1859/4/22) 『露は落ち 月の光に 影はなし 清き輝き そのままにして』 長野主膳は辞世の句を詠んで自決する前に、井伊直弼に一切罪が及ばないように周到な根回しをした。 まずは証拠隠滅である。 こう書くと狡猾こうか... 2024.09.16 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第225話 『反井伊直弼』 安政五年九月十四日(1858/10/20) 江戸城 御用部屋「|掃部頭《かもんのかみ》殿(井伊|直弼《なおすけ》)、|如何《いかが》なさいますか」 井伊直弼により老中に再任された松平|乗全《のりやす》が聞く。「|癪《しゃく》ではあるが、大村... 2024.09.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第13話 『青春にはまだ早い。春休みの思い出』 1985年(昭和60年)3月24日(日) 佐世保 万津港 <風間悠真> おい、どうしたこれ? しかも全員スカートだぞ? 美咲は膝丈の紺色のプリーツスカートにパステルピンクのセーター、白いソックスと茶色のローファー。 純美は膝丈の水色のワンピ... 2024.09.03 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』 第6話 『断じて違う! あれは事故なのだ! そしてあれも事故なのだ!』 1984年(昭和59年)9月3日(月)『断じて違う! あれは事故なのだ! そしてあれも事故なのだ!』 51脳のオレはそう理解して割り切っているのだが、11脳のオレはその両手に残る感触と、網膜に焼き付いた光景を、五感をフル動員して思い出さずに... 2024.08.27 『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第210話 『天誅』 安政四年一月二十九日(1857/2/23) 江戸 大村藩邸「おお! そうかそうか! 謙三さんが『生茶葉蒸器械』と『製茶摩擦器械』の開発に成功したと! ? そうかそうか! 良い事じゃ!」 4か国会談が終わり、クルティウスは下田から長崎へと戻っ... 2024.08.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第196話 『一触即発、大村藩改易か?』 安政二年十二月二十五日(1856/2/1) 江戸城 老中御用部屋「本音が、でたな」 堀田正篤まさひろの言葉に次郎は心の中で深呼吸をする。表情を崩さぬよう注意しながら視線を合わせると、正篤は手にしていた扇子を膝の上に置き、じっと次郎を観察した... 2024.08.12 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
天下百年の計? 第728話 『毛利だけの優遇措置とも言える』 天正十四年五月二十二日(1585/6/19) 諫早城 100万石を超える毛利の所領の差配は簡単ではない。もちろん、前述のように警察機構は独立して各国に設置され、各郡、各村に署を置き派出所をおいて治安維持にあたっている。 しかしそれ以外は自治... 2024.08.04 天下百年の計?
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第160話 『威嚇と応戦-ペリー来航前哨戦』 嘉永六年四月十九日(1853/5/26) 琉球 ブキャナンは、周囲を見渡しながら状況を確認しようと必死になった。ペリーも同様に冷静さを失わず、素早く判断を下す。「状況は? 負傷者はいるのか?」 ペリーはブキャナンに命じて被害状況を確認し、同... 2024.07.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第113話 『閏四月マリナー号、和蘭の自由化の影響を伝えわが国も!となるが・・・』(1849/5/29) 嘉永二年閏うるう四月八日(1849/5/29) <次郎左衛門> やっべ……重大な事を思いだした。 あやうく国際的な信頼を失う所だったよ。そう考えれば、全部じゃないけど|辻褄《つじつま》があうんだ。何の事かって? あの膨大なお茶の輸出量の爆上... 2024.05.17 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第89話 『佐賀藩主鍋島直正、伊東玄朴をして、和蘭より取り寄せたる種痘を藩内に広めけり』(1847/12/9) 遡って弘化四年六月二十八日(1847/8/8) 佐賀城 二日前の六月二十六日にオランダ船が長崎に来航し、聞役よりすぐに佐賀へ通達され、玄朴は長崎へ向かい種痘を受け取って佐賀へ戻ったのである。 史実ではこの年に依頼し、来年の嘉永元年に種痘を実... 2024.04.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第59話 『脚気の治療と可愛いハーフのお医者さん(のタマゴ)』(1844/1/31) 天保十四年十二月十二日(1844/1/31) 伊予国宇和郡佐田浦 <尾上一之進>「まったく、長崎で無駄な時間を食っちまったな」 俺は次郎に言われて長崎から豊後へ向かい、船に乗って伊予にたどり着いた。 なんでかって?『楠本イネ』っていう未来の... 2024.03.24 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第618話 対イスパニア戦、再び?(1575/2/20) 天正四年一月十日(1575/2/20) 諫早城『フィリピン全土占領の大儀とそれに付随する戦略会議』が純正の主導で開催された。 開催というより議題に上った案件で、最重要課題の一つだったために、特別に時間を割いたのだ。「フィリピン全土を占領した... 2024.03.23 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第34話 『まじで何が売れるだろう? 高炉の件は鍛冶屋と波佐見の窯焼き職人&炭焼き職人に任せようかな』(1839/08/20) 天保十年七月十二日(1839/08/20) 玖島城下 次郎邸 <太田和次郎> 次郎邸、といっても新築ではない。 本邸と、お里用の小さな部屋(家)が隣同士になるような土地と屋敷を購入して、あくまで隣の女主人のような形にしたのだ。 同じ屋根の下... 2024.02.27 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第571話 京見物と能登旅行。越中仕置きに早すぎる社会勉強。 天正元年(1572) 四月二十四日 京都 大使館「ほーれほれほれ、ばあ~」 表情筋がないのか? というくらい顔を緩ませているのは、関白二条晴良である。ここは小佐々の在京大使館で、純正をはじめ舞姫に藤姫、そして子供達がいる。 晴良の娘の藤子が... 2024.02.02 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第570話 決着!上杉戦和睦交渉。大きく動く勢力図。 天正元年(1572) 四月十六日 富山城 口入れとはつまり、介入の事である。 越中はもとより、このまま謙信の勢力が増大すれば、加賀まで及ぶのはわかりきったことである。 また、背後の能登は、そのためには謙信の勢力下にある必要がある。「何か心... 2024.02.01 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第557話 島津軍の混乱 毘沙門天・上杉謙信は何処? 天正元年 四月五日 辰四つ刻(0830)能登 鹿島郡 「なんと……誠であったか……」「はは、所口湊には数多の兵船があり、城下は無論の事、湊も上杉の兵で溢れておりました」 畠山義慶よしなりは阿尾城を襲った敵に備えるため、道雪本隊から離れ、別働... 2024.01.19 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第547話 『晴天の霹靂 越前での一揆と書状。純正、謙信に敗れけり?』 天正元年 四月二日 京都 大使館純正の顔はいつになく険しい。対上杉戦に舵をきったものの、いったいどれくらいの期間戦が続くのか?早く終わるに越した事はない。もちろん、本当は長期戦というよりも経済戦で徐々に謙信を締め付け、撤退させる事が目的であ... 2024.01.09 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
緊迫の極東と、より東へ 第512話 能登にて七人衆との会談と、岐阜での一節 天正元年(元亀三年・1572年) 三月五日 能登国 |鳳至《ふげし》郡 天堂城 純正一行は天堂城下で昨日歓待を受け、翌日登城して改めて挨拶を受けた。「畠山修理大夫義慶よしのりにございます。権中納言様におかれましては、ことさら西国より能登まで... 2023.12.11 緊迫の極東と、より東へ
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第487話 北条 MEETS イスパニア 1571年(元亀二年) 11月12日 ヌエバ・エスパーニャ メキシコシティ 遣フィリピーナ艦隊士官、ホセ・デ・エステバンによって、ヌエバ・エスパーニャ副王マルティン・エンリケス・デ・アルマンサの前に連れてこられたのは、ルイス・デ・カルデナス... 2023.11.16 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第445話 元亀二年と遠洋航海、バンテン王国より東へ。 元亀二年 元旦 諫早城 元旦の年賀の挨拶には、年々増加の一途をたどる来賓の数に対応するため建てられた、巨大な迎賓館が使用された。100人や200人ではない。 純正はまず、午前中を空け、家族や親族との対面に時間を割いた。父親はいつまでたっても... 2023.10.08 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第430話 力と政治 元亀元年 十一月二十二日 伊予 湯築城 戦国時代初、関係各国の代表、いわゆる首脳が集まる会談が伊予の湯殿城で開催された。甲相駿三国同盟でも3人である。10人はまずないだろう。 どこで開催するか迷った純正であったが、諫早城はさすがに遠すぎる... 2023.09.28 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第424話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男② 元亀元年 十月十四日 発 石宗山陽 宛 総司令部 秘メ 宇喜多ノ 使者 戸川秀安 輝元ニ 会ヱリ 詳細ハ 不明ナレド 浦上ノ 名代ニ アラズ マタ 両川ハ 不在ナリ 一○○七 秘メ 経由 門司信号所 一○一一 午三つ刻(1200)「うむ」 ... 2023.09.25 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
新たなる戦乱の幕開け 第386話 毛利との密約と宇都宮豊綱 永禄十二年 十二月十日 伊予 喜多郡 大須城「やあやあ、これはこれは、左衛門督様。このようなところまで、総大将がどうされたのですか」 宇都宮豊綱は伊予の喜多郡を領しており、小佐々配下となったあとは、仕置きにより東部のみを領すことになっていた... 2023.08.29 新たなる戦乱の幕開け
西国の動乱、まだ止まぬ 第359話 内城での会議 義虎と国人四人 反乱すべきかせざるべきか 永禄十二年 十月二十五日 薩摩(鹿児島) 内城 巳一つ刻(0900) 上座には宗家当主の島津義久が座り、向かって右手に次兄の義弘、三男の歳久が座っている。左側は家久である。薩州島津家は一門衆であるので上座に近い方に島津義虎が座っている。 島... 2023.08.13 西国の動乱、まだ止まぬ